✈️

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 「あらぁ、パパだって、気づかなかったの?」


 ママは、ラグビーボールみたいなオムライスにソースをかけながら目を丸くした。


 パパは知らぬ顔で鼻をクンクンしながら、オムライスを目で追っている。


 「ハルカくんは、気づいてたんでしょ?」


 *


 なんとハルカは、さいしょからパパのベティちゃん誘拐に気づいていた。


 「気づいたんじゃないよ、知ってたんだ」

 て、ハルカはなんでもないようにバラを背に笑っていた。

 「お義父さんはフウに甘い」

 「やらないっていったんだよ」

 「甘い」

 「なにそれわからないよ」

 「お巡りさんがでてくるなんて、想定外だったけどね?」


 『ヤンの身代わりとしてベティちゃんに身を投げてもらい、この世にもういないと思わせてヤンは逗子で平和に暮らす』


 て、計画を、


 ぼくの依頼で知って、パパはお巡りさんと先回りすることにしたらしい。


 「フウ太には、むずかしい」

 「子どもだから?」

 「そうじゃ、ねぇよ」

 て、お巡りさんは少し悲しそうに笑っていた。

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