第35話 蒼髪の青年

 私は死にかけていた所を蒼髪の青年に助けてもらった。それはもう凄い斬撃で人より強い人間いわゆる世間では勇者と言われる分類の人よりも鋭い斬撃私はそれを見てしまった。蒼髪の青年はどうやらレインの事を知っているらしい……蒼髪の青年はずっとレインに「はやく戻ってきて!」と青年とは思えない子供の声でレインを呼んでいる。


 「プラ君またみんなで遊ぼうよ。だから戻ってきて!!」

 「お前をころす……。」

 「すみません……。あなた様はどなた?」

 「あ~ごめんなさい。私はキースと言います、以後お見知りおきを。ところでプラ君はなぜあのようになっているのでしょうか?」


 私はキースにレインがなんであんな状態になっているのか聞かれたからありがままの姿をキースに一から全て教えた。そしたらキースは「あのやろう……。」とつぶやきながら涙をポロポロと流している。


 「ごめんね君、君も泣きたいんだよね……。サラさん。」

 「なんでわっ私の名前を……。」

 「君の名前はこっちでもかなり耳にするから分かるんだ。」


 サラは、謎の青年キースとプラノスアイリスを倒す手かずを整えていた。普段サラは強いと思っている人としか作戦を建てないが、サラはさっきの斬撃を目の当たりにして明らかに強いと確認したらしい。キースはプラノスアイリスをよく知っているらしくて、好きな物、好きな食べ物とか色々と話してくれた。


 「サラさん、プラ君は僕より遥かに強い。僕だけじゃ勝てないからもうすぐ僕の友達が来るから少し待っていてくれないか。」

 「はい」


 あれから20分後、扉がコンコンとなりキースは扉を開けて二人の人を家に招き入れた。


 「サラさん紹介するね。まず、右の大柄なこの男の人はガードだ。」

 「お嬢ちゃんよろしく。あの時はごめんな……。」


 サラはガードの一言を聞いて疑問に思った。なぜガードと言う人物がサラに謝るのかが不思議でたまらなかったのかサラの表情にはそれが出ていたらしい。ガードは謝る理由を話した。


 「アイリス王国襲撃の事だ……。俺はプラと同じく天理の力で本来の力が解放してしまったのさ。」

 「思い出した。レインと戦ったあの人ね、事情があるならしょうがないよ!」

 「ありがとな……。」

 「そして、左に居るこの可愛らしい人は、イリス。」

 「サラちゃんよろしくお願いします。」

 「こちらこそよろしくです。」


 一通り自己紹介を終わらせた四人は、少し雑談をして本来の話をし始めた。

 

 「今回のこの事件はかなり深刻です、僕たちの力を使っても本来のプラ君の力を抑えることは厳しいでしょう。」

 「そうね……。私たち神人の力を使ってもあの子に敵うとは思ってないね。」

 「えっ……神人……。そんなこと聞いてないよキースさん!」

 「あれ、言うの忘れてた……。僕たちはプラ君と同じ神人なんだ。」

 「え……じゃあ、ガードさんは殺されたはずでは?」

 

 サラが質問をしたらガードが神人の特性の事を話し始めた。ガードが言うに神人とは、魂が複数あるらしくて。片方が滅んでももう片方の魂がある限り、片方が再生し続けるらしい。


 「そうなんですね。では今回はレインを殺してもレインは死なないと言うことですか?」

 「そうだな。」

 「レインさんはどれぐらい強いんですか?」

 「あれはもう僕達、神人を超えていると言っても過言ではない。そういえば神人にはモデルってのが決められていて、たとえば僕はパワーモデルでガードが全能モデルそして、イリスが体力モデルって感じで決められていて。最後にプラ君のモデルだがそれが超成長なんだよ。」

 「超成長?」

 「プラ君は常にどれにおいても成長し続ける。戦闘中もそれは例外ではない……。プラ君には同じ攻撃が効かないどころかそれを使い自身を毎回毎回強化しているの」 


 キースはサラにプラノスアイリスの恐ろしさを教えてくれて、ついにプラノスアイリスと戦うことになった。プラノスアイリスのもとへ行ったらまた成長し続けているさっきまで撃たれていた魔術を逆手に取り回復している。


 「サラさん僕たちは前線に行くので僕たちを強化してください。」

 「はい!」


 サラはレインから教えてもらった強化魔術【グロンド】を使用して三人を強化したキースは強化したとは言ってもパワーモデルなだけあって、ものすごい斬撃を連発している。その威力は山を軽く5個は一気に両断できるぐらいだ。激しい鉄と鉄がぶつかり合う斬撃音は耳に響いてきた。いくら強い斬撃でもプラノスアイリスは常に成長しているため、同じ太刀筋では全く傷をつけられない。プラノスアイリスの背後からガードが自慢の素からある人間離れしたバカ力でプラを攻撃するが、重い打撃を片手でノールックで弾いてしまった。イリスも負けじと神級の魔術を連発するが全て相殺されてしまう。


 「やはりプラ君は強いですね。」

 「昔から一緒にいるがこんなプラ君は見たことないですね。」


 プラが四人に反撃を仕掛ける。【終ノ目アイズ】と唱えたプラの攻撃は下級魔術なのに全てを消し去る力を放った。この山は綺麗だがプラが放った下級魔術ですべてが焼け野原になってしまった。


 「僕たちが止めないともう止めれる人がいなくなる。お前らプラ君を助けるぞ!」

 

 キースは強い意気込みを放ち打倒プラノスアイリスを目標に戦うのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る