第25話 最果て ―冥界―
俺たちは人間が未到達(レインは先に入っている)最果てにやってきた。最果ては階層で言うと401階層~500階層の事である。正直そのもっと下の階層は行ったこともないし行ったとしても最果てと呼ばれるだろう。だから実質俺たちは今大迷宮の最下層に居るってことだ。俺は赤髪に「お前の名前なに?」と言った。
「俺はギルドゴットイーターに所属している。時期エースの、【赤髪のリク】だ。」
「俺も自己紹介しとくか。俺はこの七王を取り仕切っている。レインアングロスだよろしくリク。」
俺の自己紹介も終えたし先に進むか……と思ったその先リクが俺を呼び止めた。
「あなたは本当に何者なんだよ……教えてくれ……。七王は最強の神殺しのプラノスアイリスの最強の幹部だぞ!!。お前はもしかして……。」
「大丈夫だよ。リクが思っていることは決してないよ。俺が七王を持っているのは……そう!!。プラ様に直々に頼まれたからだ。」
「お前って、凄いやつなんだな……」
とりあえず俺は、自分の正体がプラノスアイリスだってことは隠し通せた。正直正体がばれると面倒だからな。なんせゴットイーターの所属の冒険者は全員プラノスアイリスを敬愛しているし、目標とされているからね……。
俺は少し話の歪みを感じたのだ、なんでゴットイーターの冒険者がここに居るのだ?ここは、冥界のはずだけどな……。そしたら七王のシラがリクに俺が思っている事を質問したのだ。
「ねぇ~リクちゃん。なんでここに居るのにゴットイーターの冒険者なの~?」
「え、おかしくはないと思いますけどシラ様……。」
「おい。シラあまり冒険者を怖がらせるんじゃないよ。でもシラの質問のおかげで事の理解を解決できそうだ。」
「レインたちは何を話しているんですか。俺はちゃんとゴットイーターの冒険者ですよ!」
「そうだな、リク……。お前俺達から離れたら死ぬぞ……。」
「どういう事……。」
俺たちが言いたいのは、リクが本当にギルドゴットイーターの冒険者なのか疑っている事ではない。ただおかしいのは、ここは紛れもなく冥界だ。ゴットイーターの冒険者がここに居るはずはない……。俺はさらに悩んだ、なんでいるのだここに……。「わざわざ気づかないように連れてきたのか……。」
「リク今から大事なことを言う、お前が居るこの世界にはゴットイーターはない……。」
「え……どういうこと?」
「要するに異世界だ……。俺たちがここに居る理由は冥界の調査だ……。」
「俺はいつここに来たんだ……。」
「それは俺にも分からない……だが、お前は長くここに居るはずなのに老けてないんだよ。」
「たしかに……」
俺の心の中に合った、疑問がこれで解決した。いや、解決しそうだった。そうすると大迷宮の大きな空間から変な声が聞こえた。
「おいリク、右に避けろ……避けなきゃ死ぬぞ。」
「えっ……はい」
レインがリクに指示を出した瞬間壁から鋭い針が出てきた。
「ったくこいつは何なんだ……。」そう俺は心の中で思った……。壁から次々と出てくる鋭い針、多分これは普通の魔物ではないよな……。
「さっさと姿を出して、正面対決しようじゃないか……。」
「面倒だなぁ~、俺の戦い方はこれなんだよなぁ~」
――しゃべれる……。これは魔物ではないな――
愚痴を垂れ流しながら地面から姿を現したのは、イフリートをモデルにした黒い化け物だったのだ。
「お前は誰だ。」
「俺はなぁ~【冥界ノ使徒 第四席 オグ様】の配下が一人ゲーデだ……。」
「ヴァルキュリア配下多すぎじゃね?」
「ちなみに別のところで君のお仲間は別の配下と戦っているよ。君は確かに強いオーラを纏っているね。それでそこの赤髪は弱いなぁ~」
ゲーデは軽くリクを馬鹿にした。俺はリクにあらかじめ『挑発してもその挑発に乗るなよ』ときつく言ってある。俺はリクの弱点は挑発にすぐに乗るってことはもう理解していると思っている。これを直せばリクも強くなるのだが今回は相手が相手だ。
冥界の加護を纏っている状態での戦闘は少し危ない。だから今回はリクは参加をさせたくない。
「リグ、あいつはお前では倒せない。だから今は逃げていろ。」
「くやしいが……わかったぞ!!」
「作戦は終わりかな?。では、行くぞ!!!」
ゲーデは速攻で地面から針を出してくる。しまいには避けても壁から針を出してくる。こいつの攻撃範囲はこの空間全部だな……。俺はそう考えた。俺には時間がないからな……。一瞬で終わらせてもらう、所詮は配下の下の配下だ負けるビジョンが見えないな……。
俺は無数に出てくる針をすべてかわして、ゲーデの懐に潜った。ゲーデは俺の動きが速かったのかすごく焦っていた。俺がそのまま腹に【
「ゲーデ……。お前が俺に勝てるとは思わない……。今頃別のとこに居る俺の配下も同じように瞬殺している頃だろう。ゲーデお前は、俺からしたら雑魚すぎる相手にならないんだ。死んでくれ……。」
俺はそう言い冥界ノ使徒の配下を一人殺した。「俺はもうこんなことはしたくないんだよ」と心のなかで思っていることは誰にも言わないでおこう。
「アニキ凄いっす!あんなに強そうな敵を一撃で倒して!!」
「どこに強い敵がいたんだ??俺にはどこにいるか分からなかった。あとアニキってなんだ?」
「いやぁ~それはもうアニキですよ!あんなもの見させられて……。」
「まぁいいよ」
でも一応心配だな七王組は大丈夫かな……。俺たちはそのまま目の前にあった階段をどんどん下って行った。歩いて数分の事だった。なんかもっと下から無数の悲鳴が聞こえた。俺たちは慌て階段を下りて行ったのだが。そこに居たのはボロボロにされたほかの配下だったのだ……。
「あの~お前らこれは??」
「何か弱そうだったから捻ってあげました。」
そうシラが言うとほかのみんなも「同じく」と口を揃えて言った、これを聞いていたリクは口を開けて呆然としていたのだった。俺たちは、そのまま最果ての最下層にそのまま行くのであった。あんな悲劇が起きるとは知らずに……。
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