第20話 懐かしい顔

 なんだろうか……俺は不思議な感じがした。俺が助けた少女に見覚えがある。少女は容姿端麗で白い銀髪のツインテールに目は青く綺麗に澄んだ瞳、身長も小柄で可愛い……、少しうっすら覚えているだが今は思い出せない……。似ているだけなのか?とても気になる……。


 俺は少女を連れてラタニカ村へ向かうことにした。とりあえず少女は俺達の宿に住まわせることにした。


 「二人とも、この少女から事情を聞いておいてくれないか?俺は、村の郊外の探索と買い出しに行く」

 「はいなのです!!」

 「承知しました」


 俺は宿を離れ、少し遠くの森を探索した。もちろん森の探索は表向きだ……。二人を心配させないためのな……本当はすごく嫌な感じがするんだ……。この嫌な感じは帝都か?分からない。


 「ったく、面倒だ」


 この嫌な感じは本能によるものなのか?。何か強大な組織が裏で動いているのか?調べない事には始まらない。俺はすぐさま七王招集した。七王はまばたきよりも速いスピードで俺の目の前に来た。


 「っは、七王全員、主様のもとへ……。」

 「みんな……。今俺は、とても嫌な感じがするんだ……何か知っていることはないのか?」

 「それなら私が!」


 と俺の質問に答えたのが。七王第四席次。【サタナキア】だ。


 「私の知っている情報は……。天位の神が一人動き出しました。すみませんが天位の序列は分かりません。」

 「さすがだ。サタナキア」


 確かに最近だと、イフリートが死に際に冥界神と言っていたような……。そうだな……多分裏で動いているのは冥界神だ……。


 「お前ら、サタナキアの言っていた天位の神が動いているって言う話だが。多分、【冥界神】だ。正直俺も戦ったことはない……。できればお前らにも手伝ってほしい。メンバーを分ける。」

 「まず第ニ席次【メリヘム】お前は、俺と七王での情報共有担当だ。」

 「私でよければ、光栄です!!」

 「次に第一席次【ティアマト】と、第三席次【エキドナ】第四席次【サタナキア】は冥界神本人と周りを調べてくれ」

 「わかりました。」「まかせとき!!」「わかりましたわ」

 「そして、第五席次【ロイ】と、第六席次【ベアル】は引き続き帝都の情報を……。」

 「僕たちにお任せあれ!!」

 「最後に第7席次【シラ】お前は、特技の色欲で人を釣り。必要な時に、必要な情報を盗め!!」

 「私にお任せください……。」

 「では、俺はここから去る。みんな気を付けてね」


 俺は七王の前から煙が消えるようにその場から去った。俺はそこから村へ買い出しに行く。


 「やはり、プラ様は迫力が違いますわ。」

 「そうだね~、凄く緊張した。」

 「私に関しては情報間違えたかと思って心臓バクバクだった~」

 「でもなんやかんやで、プラ様て、僕ら七王に優しいよね~」


 俺は今すごく迷っている。二人に何を買っていこうか……。(やばい俺、こういうのあまり経験ないから何を買っていけばいいか分からない……。)どうしよう。二人の好物は何だろう。そこで俺はある一つの店にたどり着いた。そこは、凄く旨い匂いを漂わせている。


 「これは、干し肉か……。」


 俺は、凄くいい匂いの干し肉を四キレ買っていった。俺は宿について、サラとリリアに少女の情報を聞いた。


 二人によると、この子は目を覚ましたら。あの場にいたらしい、少ししか覚えてないらしい。でもこの状況どこかで……。もしかして……、俺は少女に問いかけた。


 「君、もしかして……。名前は?」

 「サラ……。」

 「え!!私といっしょじゃん!!」

 「サラさんと一緒?」

 「そうだよな……。」


 俺は少女に泣きながら抱き着いた……。はたから見ると、男が少女に急に抱きついているみたいに。


 「久しぶり……。サラ様……。」

 「え……。どういうこと??」


 少女も少し混乱していたが。サラにもちゃんと訳を話す。


 「実はこの子、凄く見た目が似ているんだ【転生の女神 サラ=フィーネ】と、神を信用していない俺が、唯一信用していた女神様だ……。俺の大切な人……。」

 「そうだったのか……。レイン」

 「まだフィーネは、俺のことを思い出していない……。どうにかして思い出させる。」

 「フィーネ、お前は今度から俺たちの家族だ……。絶対に死なせない……」


 俺は新たにフィーネを仲間にしたが、どうやったら俺の事を思いだしてくれるのか

……。俺にはこれっぽっちも分からなかった。やはりカギとなるのは神聖の門なのか?、「やはり行かないとな……。」


 翌日、フィーネはすっかり元気になり、俺に甘えてくる。昔と逆だな……。この顔懐かしい。フィーネの顔には少し面影がある。俺の目標はやはり神をすべて殺すことだ。俺はもう人間としては暮らせない。俺が今できることは、フィーネを助けることだな。俺は幼女フィーネにできるだけ神力を叩き込んだ。


 あれから2週間後すっかり。フィーネは転生術式の基礎を学んだ。使えたら強力と言われている術式魔法だがフィーネはすぐ覚えた。さすが神だな……。俺はこれからも仲間のために命を懸けて、みんなをまもる!!

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