第17話 王国襲撃その4 神人到来

 俺は今ピンチなのかもしれない……。俺の目の前にいるやつ、影縫最強メンバー【全能のガード】と戦っている、アルハードが子供のお遊びに思えるぐらいには強いな。さてどうしようか……。これは、俺の憶測なのだが。ガードも人間に育てられた実ではないだろう。プラノスアイリスの事を知っているし、いざ目の前に現れても微動だにしない。こいつも神人だな……。


 「来ないなら、俺が行かせてもらうぞ。【ロックブレイク】」

 「【仙術 神ノ目せんじゅつ ゴットアイズ】」


 俺はすぐさまアンチ仙術を使ったのだが……。使ったとしてもこの破壊力……臓器の1個か2個かは覚悟しないといけないな……。


 「おい、ガード俺もいくぜ!!【破壊術式 死帝王はかいじゅつしき していおう】!!これは、今までとは違うぞ。」

 

 俺の攻撃を食らったガードは少し足元が鈍くなった。この技は体の中の細胞1つ1つに破壊術式を打ち込むと言った大技だ。


 「ごめんな……。ガードそのまま死んでくれ……。【仙術 刃祖せんじゅつ はそ】」


 少し弱まったガードにはさすがには刃祖が効くかと思ったのだが、びくともしなかった。ガードは物理攻撃の耐性が異常値だったのだ。さすがに強いな……。俺と一緒の神人は……。


 俺もちゃんと戦うしかないようだ。


 「権限せよ、理をも破壊する剣【理滅剣 プラノスアイリス】」


 俺は最終手段を使って、理滅剣をだした。これで傷がつかなかったら流石に勝ち目はないだろう。俺は漆黒の剣をガードに斬りつけた。


 「ガード死んでくれ……。お前の出番は終わりだ……。」

 「理滅剣か……。【ブラックロック】」

 「俺の理滅剣は理をも破壊する剣、お前がどんだけバフを掛けようが意味がない。」


 俺はそのままブラックロックごと斬ってガードにもその斬撃が当たっているはずなのにガードはまだ動く。


 「さすが理滅剣だ……。非常に強い……。」

 「お前はタフなのか……。そういえばずっと前もこのようなことあったな……。懐かしいな。」


 そのまま、ガードとは肉弾戦になった。あたりに響く爆音地盤の揺れ、明らかに人間の戦いじゃない。あまりの迫力で王国軍兵士たちも立ち止まって俺らの戦いを観戦していた。俺が少し押しているが、ガードはそれ以上にタフだから押していても気にせず打撃を繰り返す。


 「レイン、たのしいなぁ~俺は自分を極めるためにこのパーティーに入ったのだが……。ぐっふっ……全員弱い、強くなれない……っぐ。だから俺は顔を見せるのをやめた……。」

 「俺も楽しいぞガード、お前が神人としたら。お前は俺に勝てない……。俺はお前ともう少し戦いたい……。久しぶりに楽しめる。でも終わりだ、お前はもう負けている。」


 俺はそのまま胴を一突きして、ガードを倒した。だがまだ動いていた……。ガードが最終形態になったのだ。周りの人間しかも、鷹ノ目のウエスタンも吸いこんでしまったのだ。俺は何かを察知し、本部の皆とリリアに伝えた。


 (ここからは人間の戦いではない。神人同士の戦いだ……。今回の戦争は俺たちの勝ちだ。今すぐサラとリリアは、俺の渡したスクロースを使って帰還せよ。俺はこの戦いで死ぬかもしれない。あとは任せた……。)


 「皆さん!!私たちは帰りません。帰りたい人だけこのスクロースを使い帰還してください。」

 「レインは、今強大な敵と戦っている!私はレインを守りたい。レインは今日強敵と2回も戦っている。私たちよりか疲労がたまっている。私は今すぐ助けに行く!!」

 「いくぞ、リリア!!」

 「はい!!」

 「待ってくれ。二人とも、私もレイン殿には世話になっている。全兵に次ぐ我エルメス王の名において、レイン殿を助ける!!」

 「おぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


 ガードがさっきより格段に強くなっている……。これはかすれたりしても危ないな……。俺も今の状態では、完璧に力を使いこなせない……。


 「レイン様!!助けにきた!!」 

 「なにしてんだ!相手は神人だぞ!!」

 「レイン様やらせて……。【神聖魔法 天国領土しんせいまほう てんごくりょうど】」

 

 リリアの神聖魔法でかなりのステータスが上がっている。これであいつとも互角に行けるな……。


 「お前たち……。後ろで待っておけ……。手伝うのはありがたいが手出しをするな……。」


 「レインアングロスお前は強いが俺には勝てない……。【岩術 流星群がんじゅつ りゅうせいぐん】」

 

 空から無数の隕石が降り注ぎ俺は、理滅剣を使い邪魔な隕石を排除しながら、ガードの元へ向かう。


 「そろそろ決着をつけたい……。【真破壊術式 宵ノ破壊月華しんはかいじゅつしき よいのはかいげっか】さすがにこれは耐えられないよな……。」

 「グッフッッ……。体に無数の鎖と月が突き刺さってやがる……。」

 「終盤戦だ!!【帝王 目ノ終末ていおう アイズ】」


 俺はガードにさらに技を放った。これは流石に死んだか……。やっと終わった王国襲撃、エルメス王たちが王の首を討ってある。これでここもリカバリエの領土だな……。


 一方、神界では……。

 

 「モデルAの消滅を確認。」

 「なかなかDは手強いな……。」

 「みなさんこのままじゃまずいですよ……。」

 「そうだな、上位の神に依頼しても勝てない……。」

 「まだ希望があるのは、天位の神達だけど……。勝てるか分からない。」

 「お前ら次の作戦を立てよ!!」

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