第4話 金髪少女の特訓

 「そういえばさ……、サラの戦闘力ってまだわかっていないんだよね……」


 レインがそう言うとサラが提案してきた。


 「たしか……このアイリス帝国の近くにスマトラ……の森って言うのがあるらしいなのです」


 「そのスマトラの森でサラの戦闘力を見ることにしよう」


 そうやって二人は森へ出かけることにした。森は草木が生い茂り、剣で草を切りながらじゃないと進めないほどだった。


 「ねぇ~レイン、あれって獣道じゃない?足跡あるよ!」


 サラが地面を指さした。


 「この足跡……エンシェントゴブリンか?なぜまたエンシェント種がいるのか?」


 レインは少し不思議そうに考えたけど何も浮かばず、ゴブリン程度だから放っておいた。


 「ねぇ~レイン、あいつ倒していいのですか?」


 レインにサラが問う


 「あれぐらいの魔物だったらサラの戦闘力はわかるなぁ」


 「戦闘開始なのです!」


 そうするとサラは自分の周りから血の霧を出し技をエンシェントゴブリンに放った。


 「血鮮花術 紅月宵ノ宮けっせんかじゅつあかつきよいのみや!!」


 大きな可愛らしい声で技を放った、それは凄まじい威力で血の刃が目に見えないほど高速で相手を切り刻む。だが……サラの技は強い。


 「だがな……命中精度が悪すぎる!危うく死にかけたよ僕!!」


 サラはまたもや可愛らしい声で


 「ごめんなさい」


 とあやまった。それはそうで


 「確かに強いのだがな……どうしようか……。何か良い策はないのかな?」


 ひとまずエンシェントゴブリン4体討伐で今日の訓練は終わった。宿屋に戻ったら、レインは一人で夜の帝国を歩いた。


 「夜の帝国はきれいだな……。」


 また、頭の中で声が聞こえてきた


 ――破壊……紅……華――


 「マジで何なのだ!」


 レインは、帝国の城壁の上で唸っていた。


 「なぜ俺の頭の中で声が聞こえる?俺は何者だ?なぜ自分本人のことが何一つわからないのだ?」


レインは今の現状がどうしようもなく考えていた、レインはサラのお土産で、イノシシの干し肉を3切れ買っていった。


 「サラは血が飯だけど、普通の飯も食えるんだよな~。」


 そうしてレインは宿屋に帰り、自室へと戻った。でも、そこに居たのは容姿端麗な金髪の美少女サラだった。


 「サラ、その服なんだ?」


 「だめですか……?」


 「ったく!めちゃくちゃ可愛いぞ!」


 「うれしいなのです……」


 レインが見た風景はいかにも空から舞い降りてきた天使のような白いスカートで先にはふりふりしたものがあり、背中には白くてきれいなリボン。メイドに近い感じだな。


 ――こいつかわいいな――


 そのまま干し肉を二人で分けて明日の訓練のために寝付いた。


 「うっ、よく眠れた、っは!!」

 

 レインが目を覚まし布団に違和感があり、布団をどかしてみるとそこには、なぜか服を着ていない金髪の美少女サラがいた。


 「おい、サラお前これやばすぎるでしょ……」

――やばい、俺も男だ理性が保てるか不安だ……――


 「むにゃむにゃ、うっ……おはよぅレイン……」


 「ったく、お前ってやつはどこまで可愛いんだよ。サラ、朝食とって訓練に行くぞ!」


 「吸っていい……?」


 舌なめずりしながら近寄って来たサラに俺は何も抵抗することなく、血を吸われた。


 ――ったくこの血を吸う時ってまじで変な気分になるよなぁ、なんだろう力が抜けてく感じかな――


 レインとサラは、朝食をとり訓練にスマトラの森の奥まで入っていくことにした。レインは、スマトラの森の入り口から大体1㎞奥まで行ったのだが、ここは迷宮で言う大体101~200階層のいわゆる中層に分類される場所だ。


 迷宮にはいろんな種類がある。例えばサラが封印されてた迷宮あれは、地下迷宮という。

ほかにも、森の中が迷宮になってるスマトラの森とかね。天空てんくうもある。神域迷宮しんいきめいきゅうもある。


 「サラここら辺はそこそこ強い魔物が出るぞ。」


 「わかったなの」


 そうサラが返事をした瞬間地響きがした。爆音だ……レインは顔を覆いつつ前を見る。目の前にはエンシェントかした熊の魔物がいた。


 「おい!サラあれはエンシェントクマゴアだ!、気をつけろ!あれはそれなりに強い。」


 サラがやる気満々に戦闘合図をだした。


 「戦闘開始なのです!」


 サラはいきなり攻撃を仕掛けた。


 「くまさんごめんなさい、私はレインのために強くなるの……。

血鮮花術 血脈桜花けっせんかじゅつ ちみゃくおうか】」


 サラは新たなスキルを取得して、その技を試していた。血脈桜花を使った瞬間、あらゆる所から血の花びらが散り。それに触れた魔物は激しく血がなくなり。青白くなった。この技は、最後に紅色の綺麗な桜があたりに咲く。これが対象に当たっても血を吸う。周囲殲滅魔法しゅういせんめつまほうだな。


 「サラよくやったぞ!、偉い偉すぎる!。でもいつの間にこんな魔法を覚えたのか?」


 レインに問われると、サラは恥ずかしそうに顔を赤らめて言う。


 「レインが寝ている間にキ……ス……をしたの……。」


 とレインが予想もしてない答えで動揺した。


 「ったく。お前不意打ちは、やめろよな……。まじでドキドキするから……。」


 と恥ずかしそうにサラに言ったがサラは首を傾げて。分からなそうにしている


 ――あいつには自分の体と顔のステータスも教えないとな。ったく……。――


 レインとサラはいつものように、夕食をとり自室に戻り。サラに炎神イフリートの情報を話した。


 「昨日、俺が夜外で聞きまわっていた。イフリートの情報を教える。あいつがいる場所はサラも知っている通り。だ。内部は、ものすごく熱い。120℃を常に超えているらしい。常人には耐えきれない温度だな。」


 「じゃぁ~どうするの?」


 「そこで俺には考えがあるが、あまり乗り気がしないんだ……。」


 レインはあまりしたくなさそうな顔で話を続ける。


 「この帝国には奴隷商があるだろ?」


 「うん……。」


 「そこで氷魔法、水魔法を使える奴隷を買うんだ。」


 それを聞くと、サラは言った。


 「じゃ!こうしたらどうレイン」


 「言ってみて」


 「奴隷の首輪を外し。自由な状態で買う!そしてレインを信用した方だけを買う!」


 その案を聞くとレインは。うれしそうな顔でサラをほめた。


 「その件ではそれで進めて。イフリートの件だが、情報が少なすぎる。」


 一方アグレナ大火山では。爆音と突風と共に神が待っていた。

 

 「俺を倒すものが来るだと……。馬鹿な人間だな。」


 ゴォ~ゴォ~。

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