集いし者たち・2

 8人目・式守コースケ

 一年ロークラスB所属・男

 ポジション(スイーパー)迎撃型インターセプター

 得意スキル

【鑑定】

【芸術(工作)】

 ユニークスキル【鍛冶屋】

 装備

 ウォーハンマー


「聞いてると思うけど俺は助っ人枠ってゆーか、ダンジョンポイントを稼ぐ為に潜らせてもらう。良いとこ取りしちまうかもしれないけど、そこは勘弁な。よろしく頼む」




 9人目・周防ホノカ

 一年ミドルクラスA所属・女

 ポジション(スイーパー)戦車型タンク

 得意スキル

【近接戦闘(槍斧)】中世槍斧術

【水泳】

 ユニークスキル【断絶】

 装備

 ハルバード

 小盾


「植村くんとアスカに頼まれて来ました。こう見えてタンクなので、敵のヘイトは私に集めて下さい。耐えることだけは、得意なんで!あはは〜」




 10人目・朝日奈レイ

 一年ロークラスA所属・女

 ポジション(サポーター)分析型アナリスト

 得意スキル

【コンピューター】

【ナビゲート】

 ユニークスキル【魔術師ウィザード

 装備

 デルタワスプ・スコグルカスタム


「後方支援は、私にお任せあれ!バシバシと敵を分析しちゃうんで、よろしくぅ!!」




 11人目・明智ハルカ

 一年ロークラスA所属・女

 ポジション(アンサー)指揮型コンダクター

 得意スキル

【図書館】

【芸術(裁縫)】

 ユニークスキル【最適解】

 装備

 ヘプタメロンの魔導書


「初めに断っておきますと、私は全く戦えません。後方支援でも、どれだけお役に立てるか……でも、声を掛けていただいたからには全力は尽くすつもりです!」




 12人目・三浦レイジ

 一年ロークラスA所属・男

 ポジション(サポーター)召喚型サモナー

 得意スキル

【言いくるめ】

【隠密】

 ユニークスキル(非公開)

 装備

 ネクロマンシー・ベル


「面白そうだから、参加することにした。明智と同じく、俺自身の戦力は低い。あまり、期待しないでもらえるとありがたい」




 全員の自己紹介が終わり、アスカがまとめに入る。




「……以上かな?前衛が少なめで全体の人数も心許こころもとないと感じるかもだけど、一人一人のレベルは高いと思ってます。私たちなら、きっとやれる!頑張りましょう!!」




 彼女の呼びかけに、みんなが力強く手を挙げて「おーっ!」と叫んだ。あれ?やっぱり、アスカの方がギルドマスターに相応しくないですか!?


 そこへ、盛り上げ隊長の朝日奈さんが立ち上がった。




「……と、いうわけで!親交を深めるボウリング大会、始めましょーう!!」




 もはや、合コンみたくなってきたけど楽しそうなので良しとしよう。親交が深まるかどうかは、置いておいて。




 ガタンッ




 俺の番が回ってきて、投げた球は二回連続ガター。前世でも数えるぐらいしかプレイしたことがなかったとはいえ、これほどまでに出来ないものか。




「ふはははは!ユウト、俺が見本を見せてやる!!よく、見とけよ……っと」




 パッカーン!




 意気揚々とコースケが投げ込んだ球は急なカーブを描いて、勢いよく全てのピンを倒してみせた。

 華麗なストライクに、女性陣も湧いている。


 くぅ〜。せっかく、良いところを見せられるチャンスだったのに……我ながら、情けない。



 落ち込みながら席に戻ると、隣にいた神坂さんがポンと肩を叩いて慰めてくれた。




「あははっ、ドンマイ!せやけど戦闘やと、あんなに強いのに……スポーツ系は得意じゃないとか、珍しいよな。ユウくんって」



「あれは、ほとんどユニークスキルの恩恵だからね……素の自分なんて、こんなもんですよ」



「ちょっと、いじけんといてって〜。よし、わかった!私が、投げ方をレクチャーしてあげよっか?」



「えっ、いいの?お願いします!」




 そこへ、もう一方の隣に座っていたヒカルも話を聞いていたらしく話に参戦してきた。




「あっ、私も得意だよ?ボウリング」



「えっ、そうなの?」



「うん!小さい頃、家族でよく行ってたんだ〜。私も、教えてあげるよ」




 急に割り込んできたライバルに神坂はムッとして頰を膨らませると、そこに七海までもが加わって。




「いやいやいや。ボウリングといったら、私だから!最高スコア260、出してるんで。コーチングなら、任せて貰いましょうか」



「あ、いや……別に、そこまで上手くなりたいわけじゃないんだけど」




 すると、おずおずと挙手をしながらマコトまで立候補を始めた。




「あの……僕、280は出したことあります」



「マジ!?すげーじゃん、マコト!」




 てか、みんな上手すぎないか?

 この時代のボウリングって、若者の流行なの!?

 ルールとか、全く変わってないのに……いや、それが良いんだけど。うん。


 そんなことを考えてると、ぐいっと神坂さんに肩を掴まれ問いただされた。




「……で、誰にコーチング受けたいん?」



「えっ!?」




 気付くと、神坂さん・ヒカル・アスカ・マコトの四人から熱烈な視線を浴びていた。

 急すぎる運命の四択は、やめてくれ!!



 そんな様子を遠巻きに見守りながら、式守は三浦に呟いた。




「なんか、あれ。逆に、仲が悪くなってないか?」



「女同士が集まれば、こんなもんだ。気にするな」



「あはは……なんか、先行き不安になってきたんだけど」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る