高山刑事からの依頼
数日後、高山刑事から電話がかかってきたので、須藤綾子は電話に出た
須藤「はい、須藤です」
高山『高山です。今お時間大丈夫ですか』
須藤「大丈夫ですよ、何かありましたか?」
高山『柴田弘の指紋を取りたいのですが柴田の家が松崎の近くで警察が近寄るわけにもいかず困っているのです。何かいい方法はありませんか?』
須藤「柴田は車好きなんです。ちょっとでも傷が付くと修理を依頼したり、タイヤを変えたり、ですから車のメーカーの販売所には彼が記入した書類が残っている可能性があります。後はガソリンスタンドですね。セルフのスタンドは利用しないので、場所は知らないですがスタンドの従業員が入れてくれるところを利用しているはずです。そこなら、お札などから指紋が出るかもしれません。車が変わっている可能性もありますが、家の横に置いてますからメーカーは確認できると思います。タバコを吸いますので、どこで購入しているかわかれば、コンビニの袋を持ち帰ったことはあります。
あ、それと、車と言えば松崎秋男の車は柴田の車庫の道を挟んで向かい側の駐車場を借りてます。」
高山『そうなんですか、柴田の方はメーカーを確認してみます』
須藤「後、松崎の方ですが、寿金融商事と
高山『そうです』
須藤「それなら、公判に出廷した時の書類などに指紋が残っていませんかね?」
高山『あ、そうですね。それも調べてみます。ありがとうございました。又何かあったらお聞きします』
須藤「お役に立てましたでしょうか、ではまた」
須藤綾子は電話を切った。
「指紋か、私の指紋を取りに来た時から思っていたけれどやっぱり一番の証拠だものね捜査が進むといいけど。
どちらかと言えば柴田の方は採りやすいかも、問題は松崎の方よね。千恵子がもし加勢していれば借用書から彼女の指紋が出るだろうし、それを警察に捕まれたら言い逃れはできない。さて、どうしたら本人達に知られずに採れるかしらね。私ならどうするかな?」と綾子は呟くと、面白くなったと考え始めた。
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