第3話まだ確認している。
って思った所でようやく、少し冷静になった。
「うん。そうだ。この部屋から出ればいいだけだな」
そう、確かにこの部屋から出て家に帰れば良いだけの話なのだ。だけどこの状況というのは不安で一杯である。この廃墟的な場所に起きたらいたというのは結構ある程度の推理が出来そうだからである。
一つ目の推理。寝ぼけて知らない部屋に侵入した。
そう、一つ目は寝ぼけている状態で夢遊病の状態で一人歩きし、部屋に侵入してここで寝たという事である。しかし昨日は酒などは飲んでいないし、もともと下戸である。もしそうであれば得には問題はないのかもしれない。なぜならばここは部屋というよりは廃墟に近い。いや廃墟であろう。人が住んでいるような気配が感じられないからだ。ベッドこそあるが埃まみれで黒カビまみれシーツはしわしわでなんか黄色いシミもある。そのシミ自体も風化しているかのように更に薄れている状態だからである。夢遊病状態で廃墟に侵入してここで寝ていたのであればこれ幸い、前方に見えるドアノブが取れかかった扉を開けて、さあお家へ帰ろうと気軽な気持ちで足を動かせばよいのである。しかしそうでないのならば事態は深刻になると言わざるを得ないのである。
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