第15話 焦げ臭い現実
翌日、メイの
ざっくり
元々は
「そろそろ車で進むのも
地面を
そんなのを何回も繰り返してたら、さすがに気分が悪くなってくるよな。
「ここらで降りて、あとは歩くとするか」
「そ、そうね……さすがにもう進めないなら、そうした方が良いかも……うぷっ」
「大丈夫か?
「うん。取り
「どう見ても大丈夫そうには見えないけどな」
「ねぇハヤト。マリッサはどうしたの?」
「乗り物
「そうなんだ……大丈夫?」
「うん。ありがとう、メイ」
ここまで来るまでに何度も、降りようかって
なんて
マリッサも、
そんな彼女を車から降ろし、少しだけ
明確な
歩き始めてからしばらくして、彼女は今いる大体の
「こっち! こっちにアタシの家がある!」
「そっちの方角だな。ってことは、
メイの案内を地図にメモした俺は、目的地の
って言っても、周囲が森に囲まれてる上に、紙の地図にメモしてるわけだから、
「そっちの方ってことは、アイオンモールがあったはずだよな。まぁ、今もまだ残ってるかは分からないけど……」
「どうしたの?」
「いいや、何でもない。それよりマリッサ。もう体調は大丈夫なのか?」
「うん。歩いてたら、だいぶ良くなったよ」
「乗り物
「
「あの時は仕方が無いだろ? その点、今日は車に乗ることを知ってたから、
「さすが
「いや、
「本当にハヤトは見る目が無いぜ。メイを
確かに、メイには助けられてばかりな気がするけど。
「
俺の言葉を
「それにしても広い森だな。どこまで続いてるんだか」
「確かに、こんなに広いと、簡単に迷っちゃいそうだよね」
「大丈夫! この森はアタシにとって庭みたいなものだから!」
「そうなんだな。ちなみに、この森にはメイたち以外のウェアウルフって住んでなかったのか?」
「住んでたけど……今もいるかは分かんない」
「そっか」
「そういえば、他の人間はどこに行っちまったんだろうな? オイラの知る限り、カラミティの後はここにいる
「確かにそうだな。色々あって忘れてたけど、
いい
なんて考えてた俺の耳に、マリッサのとんでもない
「ハヤトの言う
「マジかよ!? どうして早く教えてくれなかったんだ!?」
「どうしてって、正直、私はそこに行きたくなかったから」
「何でだ? 人が集まってるってことは、助けてもらえる可能性があるってコトだろ?」
「そうでもないよ。正直、こうして今、私達とハヤトが一緒に行動してるのはかなり
「そ、そうなのか?」
「うん」
「じゃあ、その人の集まりってのは、どういう状況なんだ?」
「簡単に言うなら、片方の世界の人間だけで集まってる感じだよ」
「そうなるのか」
「チラッと見ただけだから、
「
「やめた方が良いよ。絶対に」
「なんでだよ!? もしかして、
「彼らは基本的に国のためにしか動かないから。それに、この
「え?」
「国が
「……それ、本当なのか?」
「うん。レルム王国はエルフの王国だから」
マリッサのその言葉に、俺達は
ファンタジー世界にも、
って言うか、ファンタジー世界だからこそ、
逆に、俺達の住んでた世界は
なんてことを考えながら
「みんな、そろそろ着くよ」
「ここが、メイの家か」
「メイ。良かったら
「……分かった」
そんな彼女に案内されて向かった先。
「これは……こんなドラゴン、見たことない」
「でも、これが空から落ちて来て、火を
そんな2人の会話に
「……メイ。マリッサ。これは、ドラゴンなんかじゃない」
「ハヤト?」
「もしかして、これを知ってるの?」
振り返ったマリッサは地面に
そう、鉄の
空から落ちて来たのは、ドラゴンなんかじゃなかったんだ。
「あぁ。これは、
どうして落ちたのかは分からない。
だけど、辺りに散らばってる
「火を
あまりに
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