第14話 震える手
「話が
小さく
その様子は
「確かにな。
「うん。だから、あのドラゴンには何かしらの目的があったと思うんだよ」
「わざわざ
「ねぇ、マリッサ。これはアタシの
「ハヤトを?」
「うん。アタシ達がガルーダに乗って空に飛び上がっても、視線を変えなかったように見えたから」
思い出すように
そのまま俺と
「
「いいや、オイラは全く気が付かなかったぜ。って言うか、あの
もちろん、俺も
ただまぁ確かに、見られているような気がしたってのは、心当たりがあるな。
そう考えると、
それとも、ウェアウルフは視線を
「メイはドラゴンの視線が見えたのか?」
「うん。はっきりじゃないけど、なんとなくハヤトの居た付近を見下ろしてるように見えたよ」
彼女の答えから察するに、
「そう……となると、やっぱり私の
「
「うん。あの場所と状況でドラゴンの
「そういうことか……」
つまり、
……え? それって、めちゃくちゃ怖くね?
「って言うことは、ハヤトはこれからずっと、ドラゴンに
俺と同じ考えに
「うん。その可能性は
「ハヤト……」
「心配してくれてありがとうな。メイ」
そっと俺の右腕に手を
その心配が
でも、だからこそ、俺は絶対に死ぬわけにはいかないよな。
だって、ただでさえ彼女はドラゴンに家族を
悲しむよな?
と、静かに落ち込む俺とメイを置いて、マリッサと
「ここまでが、現状の整理だね。で、これから私達が取れる
「次の
「それも大事だけど、今のままだと確実に、次の
「マジか……
「あんまり
「そうだよなぁ」
「でも、悪い話ばかりじゃないよ。だって私達は、ドラゴンが
「は? 今まさに期待するなって……あぁ、そのドラゴン以外の話か」
そこでようやく俺とメイの方を見たマリッサは、1つ
「そう。白いドラゴンじゃなくて、メイの住んでた家の近くに落ちて来たって言うドラゴン。私がもっと早く気が付くべきだったけど、ドラゴンが
「そうか! メイの家の近くに、別の
「
「
「ということで、次の目的地はメイの住んでた家が
「アタシは……」
マリッサの問いかけは、
俺はもちろん、
だけど、メイにムリさせてまで連れて行くのは、やっぱり気が引ける。
だから、マリッサは俺達全員に問いかけるような言い方をしたんだろう。
「メイ、嫌だったら―――」
「嫌じゃないよ。うん。嫌じゃない。でも、ちょっぴり怖い……から」
俺の言葉を食い
「一緒に、来て欲しい、な」
いつもは元気な耳と
それでも、一生懸命にお願いしてくる彼女の願いを、断れるわけがないだろ。
「もちろん、ついて行くよ。なぁ、
「そうだな。怖い時は
「決まりだね。それじゃあ、今日は早めに休んで、早速明日、出発しよう」
「分かった。みんな、ありがとう」
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