第3話 天才はお前の方
「どうしてこんなところに人間が……?」
どうでも良いけど、彼女もサイクロプスも、俺のことを人間って呼ぶんだな。
そんなことを考えてると、俺から
「まぁ良いや。人間。
「手伝うって、何を」
「決まってるでしょ? そこの
「だから、そのやり方を聞いてるんだけどな」
手にしてた
そして、ずっと
我ながら
ある意味、
「へぇ、意外と
「こうなった以上、逃げられるとは思えないからな。それに、アンタには何か
実際、こうしている今もエルフは杖の光を
それはつまり、何かを
多分、その何かを
「勝手に
若干
それと同時に、俺の身体が青白く
「うわ!? なんだこれ!?」
「
「時間
「いいからやる!!」
「はい!」
答えてしまったからには、やるしかない。
……なんて、そんな上手くいくわけないだろ?
そもそも、さっきゴブリンをぶっ飛ばせたのも、ただのまぐれだぞ?
「人間ごときが、俺様に
あぁ、ほら、サイクロプスも俺を見てあざ笑ってるよ。
こんなデカい奴に勝てるわけ無いんだよなぁ。
いや、ちょっと待てよ?
時間を
だったら、少しは出来ることがある……はずだ。
取り敢えず、近づくのは怖いから、そこらに落ちてる石でも
そこまで考えた俺は、すかさず足を動かして、近くに落ちてる石に向かって走った。
心なしか、走る速度も上がってる気がする。
この分なら、逃げても良いんじゃ……?
そう思いながらも落ちてた石を
「ガン無視してんじゃねぇよ!!」
俺になんか
その状況でも一歩も動かずに
「ガァァァッ!!」
多くの
「……いや、
「
「
サイクロプスが痛みに
そして彼女は、手にしていた杖を空高くへ
「
光の中から、無数の
かと思えば、それらの木の葉は次第に
そうして、エルフの
「すげぇ……」
「ありがとう、ガルーダ」
あっけなくサイクロプスを追い払ったガルーダと、そんなガルーダの頭を
どうでも良いけど、めちゃくちゃ
いや、そんなこと考えてる場合じゃないか。
今は情報を集めるべきだ。彼女なら、今のこの状況について、何か知ってるかもしれない。
そんな
「あの」
「っ……」
あからさまに
ここはまず、
「あー、えっと、俺は
「……
「え? あぁ、そうだけど」
「ふーん。で、私に何か用でもあるのかな」
「用、っていうか、なんていうか。良ければ少し話を聞きたいっていうか」
「悪いけど、私はそんなに
「ちょ、待ってくれよ、少しくらい」
「近づかないで!」
「っ!? わ、分かった、分かったから」
彼女が
その様子はまるで、あと1歩でも彼女に近づいたら
そんなガルーダの背に乗って、飛び去ってしまった彼女たち。
当然、俺には追いかける
「……まぁ、仕方ないよな。
「ホントにその通りだぜ。お前さん、よくあの
「
どこからともなく現れて声を掛けて来た
こいつは本当に
「あぁ、しっかりばっちり見てたぞ。それにしても、
「おい、言い方ってものがあるだろ」
「わりぃ。お
「言い方……はぁ」
深いため息を吐きながらも、俺は
中身は
スーパーの
……
なるべく
そんな俺を見上げてた
「それより、はやくここから
「それもそうだな。だけど……」
「おい、どこに行く気だ? そっちは反対だぞ?」
「アパートに戻る必要ないだろ? 食料があるんだから、スーパーに身を
「……お前さん、
「いや、それは大げさだ」
そんな彼から視線を外した俺は、
「それにしても、結局あのエルフさんは何をしてたんだろうな」
「さぁな。石を並べて、絵でも書いてたんじゃないか?」
「絵……?」
天才はお前の方じゃないのか? なんてことは本人には伝えたくないな。
「これは、
「ほら、ボーっとしてないで、早く行くぞ」
「分かった」
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