【メリーバットエンド】筆者コイル先生が打ち出した本作品のテーマです。
そう、バットエンド=不幸な結末・悲劇。
その要素が含まれる事は否定しようの無い事実です。
悲劇から目を背け、真逆の『ハッピーエンド』を願う。
恐らく多くの方々はその様に想う事でしょう。
ですが…敢えて今一度、その心情(ココロ)を片隅に置いてみませんか?
何故なら其処にも希望・幸せ、そして何よりも愛が存在する事を知っていくのですから。
本作の主役達…26年間の夫婦生活と言う見えない檻から解放された往年夫婦。
壊れた体を抱え苦しむ少年、その少年を愛し悩み苦しむ少女の若き恋人同士。
この四人(二人の【心】と二人の【器】)が軸となり導く物語の終着点はハッピーエンドの新たな形。
ラストに至るまでの最中、時にコミカルで痛快に、時に哀しくそして慈愛を持って…
我々は涙し、問われる事になります。
幸せな生き方とは?
そして死に方とは?
去り逝く者と遺された者に対する想いとは?
これは、コイル先生が贈る『生』と『死』、
そして『愛』について語る一つの指標だと思わんばかりです。