第56話 魔の巣窟

俺たちはVSJリゾートパークホテルに着いた。


さすがはスイートルーム。

部屋まで案内してくれたホテルのスタッフは信じられない目をしていた。

そりゃそうだ。

高校生にしか見えない俺がスイートルームを貸し切る。

その上、美少女から美女まで5人と同じ部屋に泊まる。

たぶん俺のことをハリウッドスターが日本の美女を連れてお泊まりしているくらいに見えたのだろう。


俺は悩んでいた。今日、未知とのことをみんなに話すか、明日に話をするのか。


晩御飯はホテルのレストランへ向かう。

両親から渡されている家族カードという名のブラックカードを使う。


「じょうくん、それアメリカンエクスカリバーのブラックカードじゃん!」

ももさんはホステスだけあって詳しい。


他の子達は頭に?がくっついている。


「まあ、親のだけどね」


「それ、幻のカードでわたしも一回しか見たことないのに」


「いや、おれもよく知らないから………」


「年会費いくらか知ってるの?」


「全く知らないし興味ない」


「ももこ、いったいいくらなのそのカード…」

杏子先生は社会人だけあって興味を持っているようだ。


「50万よ、年間で」


「!!!」

みんなにびっくりマークがついている。


「ももはもうじょうくんじゃなくてもいい。

じんのちゃんのお婿さんでもいい!」


「いやいや、ももさん。飛躍しすぎ。というよりお金でしょ?」


みんなが大笑いする。


ここだ!未知の話をするのは。

そう思い決心する。


「あの、みんな、話が」


「ねえ、じょうくん、今日の夜は部屋分けどうするの」

くるみが俺の言葉を遮った。


くるみはなにか勘付いていた。

俺のいつもと違う表情や俺の心の動きを察したようだ。

くるみは直感で俺に話をさせてはいけないと思った。


「ああ、それはおれとじんので一部屋使います。

ももさんと杏子先生で一部屋、くるみとあかねちゃんで一部屋で。それぞれがそれぞれを見張ってくださーい」


俺は釘を刺しておく。


「はーい!」

あかねちゃん以外は元気に返事をする。


「いい子です。明日に備えてゆっくり眠りましょう」


……………………………………


「すごーい!やっぱりスイートはちがーう」


「ソファーもふかふかー」


「まども広すぎー」


みんながみんな大喜びだ。

好き勝手声を出して喜んでいる。


「ルームサービスは勝手に頼んでOKです」


「わーい!最高!」


「じょうさま、お酒もOKですか?」


「嗜む程度までなら」


プルルプルル、ガチャ、

「ドンペリ一本で」

ももさんは一瞬でお酒を注文した。


「あまり遅くならないように。俺とじんのは先にお風呂入って寝ますね」


「はーい、じゃあ女子会しておきまーす」


女子会は盛り上がったようだ。

あかねちゃんも無事打ち解けているみたいだ。


俺とじんのは寝る前におやすみの挨拶をしにリビングへ顔を出した。


「おやすみなさい」


「あーらっ、じょうさまぁ〜………」

ももさんが結構酔っているのが目でみてもわかる。

「じょうく〜ん、すき〜………」

杏子先生も出来上がっている。


「くるみ、あかねちゃんと協力してこの人たちも寝かせてあげてね」


「うん、じょうくんもおやすみなさい」


………………………


俺はこれだけの女子と一緒にいて疲れていたのか一瞬で寝てしまった。



あれ、寝てしまったのか、おれ。

寝る前にトイレに行ってなかったせいで

トイレに行きたくなった。


俺は目を覚まし、リビングを通ってトイレに行こうとする。

リビングのソファーではももさんと杏子先生が淫らな格好で寝ている。胸元は空いてブラと胸が丸見えだ。

昨日の服のままだ。まだお風呂に入っていないようだ。


「ももさん、起きてください。お風呂入った方がいいですよ」

俺はももさんの肩をゆする。


「杏子先生、起きて。お風呂入りましょう」

杏子先生の肩もゆする。


ゆすると胸も揺れる。

ももさんは刺繍の入った高級そうなバラ柄のブラだった。

杏子先生は薄いピンクの小さなリボンのついたかわいいブラだった。


2人とも泥酔している。

杏子先生の胸を触りたくなってしまう。


ドクン、ドクン、俺の心臓が音を奏でる。

心臓が俺を後押ししているようだ。


少し、少しなら触ってもバレない。


「…………」


むにゅ……… むにゅ………


柔らかい、胸は未知と違って断然柔らかくて大きい。


「やっぱり触った、ふふっ」


「!!」

杏子先生が起きてた!


「じょうくん、あっちの部屋に行く?」

杏子先生が空いている部屋を指さして誘惑する。


「ごめん、先生」

俺は慌てて自分の部屋に戻って布団に駆け込む。


どんっ!

じんのの身体とぶつかってしまう。


「お兄ちゃん、どうしたの?」


「ごめんごめん、起こしちゃったね」


「いいよ、わたしトイレ行ってくる」


「うん、行ってらっしゃい」

ドキドキしているのを押し隠しながら

平静をよそおう。


……… ………… ……………


まてどくらせどじんのは帰ってこない。

見に行きたいけどリビングを通る勇気はない。

トイレにも行きたいけどさっきの出来事で尿意が軽減した。


じんの、どうしたんだろう………


気付いたら寝ていた。


「ん!?」


すごい触られている感触が………

じんのが戻ったのか?

違う!じんのが俺の股間を触るはずがない!


あとがき


杏子先生とももさんの逆襲が始まります。

ここに未知がいないことがせめてもの救い。


はたして俺は頑張れるのか………



週間ランキングが激下がりしてました🤣

こんなにも下がるのかと言うほどでした。


今日から一章のラストに向けてランキングを伸ばしていきたいでーす^_^


来月から新作始まりますのでそちらも是非よろしくお願いします🤲

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