第363話 宇宙の味ーガジェット

 MITのプロジェクトで、デンマークで仕込んだ味噌を3つに分け、一つは国際宇宙ステーション、一つはケンブリッジ、一つはデンマークで発酵させるという実験をしていたそうで。

 結論としては、

 ・宇宙で発酵させてもちゃんと味噌になる

 ・宇宙発酵味噌は、ローストナッツのような独特の香りがあった


 宇宙で発酵させたからなのか、打ち上げなどの影響なのか、というところまでは現状判断しきれないけれど、ワインのテロワールのように「宇宙産だからこそ出せる味」というのが存在する可能性があると。


 SFだと、宇宙でも農業やってみたり食品作ったりはそこそこ描写もあるわけです。宇宙で育てたからこその味がするってのは中々珍しいのではないかなと思ってみたり。単純に粗悪品というわけでもないし。



 ただ、別の研究では宇宙でレタスを育てると、栄養素とかは同じぐらいだけど細菌量が多くなってしまうということが分かってるそうで。微小重力下では気孔が開きっぱなしになるので細菌の侵入量が増えるのだとか。こちらは色んな品種のレタスを微小重力下で育ててみて、大丈夫な品種を確認中だそうです。


 こちらも、ある意味では味の違いに繋がってくるのかなーと。宇宙で育てやすい品種と、地上で育てやすい品種が違ってくるって事なので。



 長期プロジェクトのためには宇宙船内での自給自足が欠かせないので割と真面目に研究されているのですけれど、こういうあたりをネタにして「宇宙産味噌と野菜で作らないと真価が発揮できないレシピ」とかが創作で出てきても面白いのかなーと考えつきました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る