第340話 現代という近未来

 先日、お仕事であるお客様の会社に訪問。用件が3つあって、それぞれ別の担当者の方とお話しないといけなかったので、アポとアポの間にちょっと待ち時間が生じます。

 待機に使える場所が応接用のホールだったので、その会社の業務の紹介を見ておりました。


 ふと横を見ると、同行した上司が壁の方を見ながら宙で手を動かしています。

 妙な動きしてるなぁと思いながら上司の後ろに回ると、ある角度まで行ったところで急に空中にディスプレイが浮かび上がります。上司が手を動かすと、ディスプレイ上のアイコンが選択され、製品の紹介動画が始まるという仕組み。


 同じようなブースが隣にあったので、私も早速トライ。空中ディスプレイが見えるのはブースの前方60度ぐらいの様子。手を伸ばすと、手の先が空中のディスプレイをちょっと突き抜ける感じ。

 アイコンの操作はちょっと癖があって、操作ミスを防ぐためか、ちょっと長めにタッチしないと反応してくれないのですよね。このせいで、横から見ると何もない所に手を伸ばして止まってるポーズに。アイコンをつかんで動かして、動画が再生されるまで待ってる姿は横から見ると中二病っぽいのでは、なんて思ってみたり。

 

 この手の空中ディスプレイが実用化されてるってニュース自体は読んでいたのですけど、実体験は初めてだったので、ホントにSFっぽいとちょっぴり上がっていました。仕組み自体は頭で理解できているのですけど、現実に体験すると違いますね。


 最近だと、人間が乗れる人型巨大ロボットも展示会にお目見えしたらしいですし。……身長5mぐらいなんで、ガンダムよりは随分ちっさいですけど。もうちょっと頑張ればパトレイバー(8mぐらい)は行けそう?


 トーキョーN◎VAというサイバーパンク系のTRPGが好きで、第4版の頃にやり込んだのですけれど、そのルールブックに「現代は近未来だ」と書かれていた事を覚えています。当時はあんまり実感が無かったですけど、今になってそれを強く感じますね。

 自分が子供のころ、『未来の技術』として語られていたものが現実になっている感覚なので、年を取ったということかもしれませんが(笑)


 しかし、現実化してきたことでさらに解像度は細かく見えてくる部分もあるわけで。

 空中ディスプレイの微妙な操作待ち時間を考えると、現状ではまだスピード感のある操作は難しいわけです。でも使用者限定して操作のクセを覚えさせれば、現状でもある程度解決できそうだな、とか。


 いずれにせよ、自分の中の技術情報をちゃんとアップデートしていかないとな、と感じた出来事でした。SF技術のつもりが現実以下だとちょっと冷めちゃいますしね。

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