第303話 呪いのヘアドネーションーストーリー
SARF×カクヨムの企画に関連して、怪談についてちょっと考えていたわけです。
怪談の一つのお約束として『髪が伸びる人形』がありますよね。
まあ、実際にはU字型にして止めていた髪が、経年劣化で緩んでズレるので伸びたように見えるのが原因だと言われていますが。
しかし、もし実際に伸びているなら有効活用できないかなと。
人毛醤油とかはちょっと『有効活用』とは言い難いので、ヘアドネーションかなと。
ヘアドネーションとは、病気などの理由で髪がなくなってしまった人に人毛ウィッグを作ってあげるため、自分の髪の毛を寄付する行為ですね。
ウィッグにするには結構な長さが必要なので、中々できる人も限られるそうなのです。
ヘアドネーションをすると決めて、長髪を友達にからかわれながらも寄付を達成した男の子の話とかもあったりして。
そういうあたり、呪いの人形なら特にデメリットも無いのではないかなぁという思考。
ただまあ、ヘアドネーションが本当に善行なのかというような意見もあるようですが。
もちろん、髪が無くて悲しい思いをしている人を救うことは出来るので、十分に善行と言えるのです。
けれど、ウィッグで髪がない状態を誤魔化すより、髪があっても無くてもいいという多様性の高い社会を実現する方が本質的な解決ではないのかという話もある、と。
まあ、髪があっても無くてもいい社会が出来上がっても、個々人の「でも、私はウィッグをつけたいんだ」という意志は尊重されるのでウィッグの需要は無くならないのですけどね。
そうした両面の意見も取り入れつつ……って全然怪談じゃないですね。
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