第293話 論理的に勘で決める―キャラクター

 皆さんは、大事な物事を決める時に勘で決める方でしょうか?

 それとも、論理的に条件を考えていって決める方でしょうか?


 私は元々、論理的に考えて決めたい方なんですよね。

 でも、昔あるネット記事を読んでからは、あまり考えすぎないようにしています。

 その記事によると、心理学の調査で『複雑なものほど、勘で選択したほうが満足感が高くなる』という結果があるらしいのです。


 単純なもの、例えばガムを買う時なんかは、板なのか粒なのか、味は何かとかを自分の好みをちゃんと考えて買う方が良いと。粒ガムの最初のパリパリ感が好きな人が板ガムを買ってもパリパリ感は得られないし、ミントが苦手な人がミント味を買っても結局少ししか食べられなかったりするわけです。


 一方、例えば住む家を決めるなどの複雑なものの場合、考える要素が多い。部屋の広さなのか、間取りなのか、近くの施設なのか……

 考える要素が多すぎて、仮に「理想の住居」が自分の中ではっきりしていてもその通りの物件はまずありません。現実的にはどこかを妥協するしかないのですが、住み始めてから「これは妥協できると思ったけど、やっぱダメだわ」となることもしばしば。

 さらには、選択する段階では気づいていなかったデメリットに住み始めてから気づいてしまい、しょんぼりしちゃったり。


 住居に限らず他にも、仕事に幸せを感じている人を調べてみると、あらかじめ思い描いたキャリアプランとは無関係に、ほとんど「偶然」にその仕事と出合っているというオクスフォード大学の研究結果があるそうで。


 なんでそう感じるのかまでは書かれていなかったのですけれど、「勘で決めたんだし、ちょっとぐらい合わない所があるのは仕方ないよね」とデメリットをおおらかに受け入れられるという面もあるのかなぁと思ってます。

 あるいは考えつくさないからこそ、後で「考えてなかったメリット」を見つけられるからでしょうか。


 私の今の住居も、探す段階では妻と「ベビーカーで外出しやすいよう1階で」と考えていたのです。

 それで色々内見していたのですけど、どうもいい物件が無い。

 そんな時、内見していた不動産屋さんから「ベビーカーが使えればいいなら、エレベーターあればいいですよね? ちょうど最近入ってきた物件があるんですけど」と8階の部屋を紹介され。

 住んだ後から、ちょっと離れているけどお安いスーパーだとか行きやすい場所にある子供用の施設だとかを見つけたり、かなり遠目ではあるけれど花火大会が見えることに気づいたりと思わぬメリットを発見。

 妻と二人で「ここを選んでよかったね」と話すこともしばしばです。


 まあそんな感じで、ロジカルな感じのキャラにあえて「大事なことは勘で決めるようにしている」なんて語らせるのもありなのかと思うわけですよ。

 勘で決めるのにも理由が必要な時点で、ほんとに勘で決めてるのかは怪しいもんですけどね(笑)

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