永遠と一日だけ

第269話 サンタのお供ーキャラクター

　日本でも最近はブラックサンタ関連の創作物が色々出ています。調べてみると悪い子に罰を与えるサンタのお供は各文化圏に色々いるようで。

　クネヒト・ループレヒト、ベルシュニッケル、ペール・フエタール、クランプス、ズワルトピートなどなど。

　サンタとタッグで「良い子にはサンタがプレゼント、悪い子にはお供が罰を与える」場合もあれば、

　お供だけで行動して悪い子に罰を与えるだけの場合も。

　単独行動だと、ちょっと日本のなまはげっぽいなぁという印象。

　中にはサンタの方を飲み込んでしまい、単独行動で良い子にプレゼント、悪い子にお仕置きする存在になるものすら。

　イタリアの魔女ベファナなんかもこれ。

　伝説だと、イエスの誕生を祝いに行くため旅をしていた東方の三賢者を泊めてあげたお婆さん。

　賢者たちから「一緒に祝いに行かない？」と誘われたけど忙しいので、と断ってしまいます。

　でも、賢者たちが行ってしまったのちに「やっぱり行った方が良かったかな……　いや、今からでも行こう！」とイエスのために焼き菓子を、マリアのために箒を持って旅立ったのです。

　その後、2000年以上経ってもイエスの元にたどり着けていないそうで……ちょっと可哀想だなと。

　さまよえるユダヤ人のようにイエスを罵倒したわけでもないのだし。一回断っちゃっただけにしては罰が重い。

　実は神からの罰ではなく、ダイナミック方向音痴系キャラの元祖という方向性もあるかもしれませんが。

　なお、悪い子への罰は鞭とか棒で叩く場合が多いですが、炭や石炭を与えるという場合も。

　……寒さに凍える子供が、わざと悪いことをして暖炉にくべるための石炭をもらおうとする話、なんてどうでしょうね。