第238話 お金で正義を買う話―ストーリー
既存メディアの信頼性が怪しくなる事件がいくつも起こる年ですね。
某男性アイドル芸能事務所の件もそうですし、羽生結弦さんの離婚の事でもそうですし。
まあ、個人的には元々既存メディアをあまり信頼はしていないのですけれど。
こういう状況ですから、「今後のメディアはこうあるべきだ」と結構抜本的な改革を提案をしている人も目につきます。
実際にはそうそう改革されないでしょうけど、フィクションのネタとしては面白い。
そういう改革提案の中で面白そうだなと思うのが、テレビ局自体は放送業務だけやり、流すコンテンツ自体は別の企業が作成するというシステム。
コンテンツ企業からすると、作ったコンテンツをどの局の何時から何時の放送枠を買って放送してもらうのかを考えていかなければいけないわけです。
逆に言えば、お金さえ出せば全チャンネルのその時間の枠を買い取って「視聴者がテレビをどのチャンネルにしても自社のコンテンツを流している」という状況を作れるわけですね。合法的テレビジャックとでもいいますか。
流す内容がただの娯楽だったり、プロパガンダだったりすると「これだから資本主義は」なんて毒づきたくなりますが、大きな社会的陰謀を暴くような内容なら話は別。
主人公はニュースコンテンツを作る零細企業の新入社員、つまりジャーナリスト。
取材中にへまをやらかして会社に迷惑をかけてしまったので、なんとか取り返そうとしてたら、本当に特ダネをつかんでしまったという設定。
現場で生中継できる体勢を整えながら、全チャンネル枠購入を上司に提案しますが、莫大なお金がかかるので渋られる。
社長がOKを出すものの、そこは零細企業の哀しさ。運転資金に社長らの個人資産まで足しても全チャンネル枠購入には足りない。
最後に全員の視線が向くのが、主人公が最初にへまをやらかして迷惑をかけたお金持ちの老人。
「わしは、わしが受け取るべき補償の話をしに来たんだがな。だが、良いだろう。正義が金で買える場面に居合わせるなんて、七十年生きてきて初めてだ」
クライマックスシーンとしては悪くなさそう。
全チャンネル買い取る必要があるようにもうちょっと設定を詰めて、主人公がつかむ特ダネとその黒幕を決めないとですけど。
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