第229話 全ての価格ー能力
救世主は銀貨30枚で贖われたと言います。ゆえに、王様の価値は銀貨29枚
イングランド民話集の話の一つに、「俺に値段をつけろ」とある王様が無茶振りしてくる話があるのです。
相手が値段を答えれば「俺をそんなに安いと思っているのか!」と処刑。
値段をつけられないと答えれば、命令に反したとして処刑。
どう転んでも処刑してやるぜ、という意地悪問題です。
それに対する主人公の答えが上のフレーズ。
聖書においてユダが神の子であるイエス・キリストを裏切って得たのが銀貨30枚。
人間の中で一番偉い王様でも神の子より価値があるわけないよねということで1枚減らして29枚です
仮に王がこれを否定しようとすると、「俺は神以上だ」いうことになってしまい、キリスト教的にはアウトなわけです。
銀貨30枚は日本人にはちょっとピンとこないですが、キリスト教圏では裏切者にたいして「銀貨30枚を受け取ったのか!」なんて皮肉を言うことも多いようで。
冲方丁原作の『ピルグリム・イエーガー』という漫画で敵組織が30枚の銀貨を象徴としていました。
銀貨を29枚持ってくれば何でも(神様以外)買える能力なんてのも面白そうかなと思うのですが、キリスト教が無い世界だと美味しくないので使いどころにちょっと悩みますね……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます