第210話 使い魔ーガジェット

 魔女といえば使い魔の黒猫。あの『魔女の宅急便』でもやっていた鉄板の組み合わせです。


 自作『魔女と聖女はすれ違う』でも、主人公を魔女としたので、せっかくだから使い魔を持たせよう、と考えていたのですが、第6話にてやっと描写できました。


『魔女と聖女はすれ違う 第6話』

https://kakuyomu.jp/works/16817330658455237705/episodes/16817330664566785751


 書くにあたって、どんな使い魔にしようかなと色々考えていたのですが、使い魔ってTVゲームだとあまり無い感じなのですよね。

 使い魔の使い道というと伝令とか偵察とかお使いとかになってくるのですが、事前にプログラムしておかないといけないTVゲームでは使える場面が固定されてしまいがちなのが原因だと思います。特に自由度を上げられなかった昔の作品だとね。

 TRPGだと自由度は高いので使える場面自体は多いのですけれど、使い魔と主人が感覚を共有するという所から、ダメージまで共有されることになっている場合が多く。

 使い魔を偵察に出したはいいが、敵に見つかり瞬殺、魔法使いもダメージ共有でリタイアなんて事が容易に予想されるので中々使おうと思えないのですね。


 なので、若干馴染みが薄いので基礎から調べ直し。

 実のところ魔女自体もそうなのですが、使い魔も色々な伝承が入り混じってしまった感じがあり、はっきりとこうだと言うのは難しいのですね。

 色々なパターンがあるので、その作品に応じて変えていいという事でもありますが。

 魔法使いや魔女に使われる何かであることは確定なのですが、正体は野生の獣や鳥の事もあれば、小悪魔、精霊などの魔法的存在であることも。

 さらには、小悪魔、精霊が正体でも形だけ獣や鳥になっているタイプもあり。


 使い魔と主人で感覚が共有されるというのも昔からの伝承。

 昔話的には使い魔を通して魔女に監視されているという恐怖になるわけですが、ゲームだとむしろ弱点と化しているのは前述した通り。

 知性や感情はない事が多いと書かれていたりしますが、創作界隈だとどうでしょうね。

 ただの道具としてならともかく、一つのキャラクターとして扱うにはそれなりの知性があった方がやりやすいので。ジジだって喋れてる間はかなり賢いし。


 そんなあたりを考慮して、本作では普通の野生の獣を魔法で操っている設定にしました。

 まあ、普通は黒猫とかカラスとかなので、タヌキという時点でちょっと変わってますが。

 知性・感情は人間の子供程度までブーストされるという設定。

 感覚共有は標準装備。むしろ、これのためにクーシンに使い魔を設定したわけで。

 まだ悩んでいるところとしては、共有した視覚の表現ですね。

 哺乳類は基本2色型色覚なので、赤と緑が判別できないのです。人間含む猿系は3色型なのですが。

 現実世界準拠にしておいて、使い魔と資格共有して見た時には緑に見えたものが実は赤かったなんて色のトリックをいれてもいいし、

 面倒だから特に描写しないとか、共有した資格を人間の脳で処理する時にちゃんと赤だと認識できるとしてしまってもいいし……

 もうちょっと詰めるまではぼやかしておきましょう。

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