第189話 あだ名メーカーーキャラクター

 お仕事である会社のお話を聞いていたら、「今度インドに工場を建てるんですよ」と示された地図にバーラトの文字が。


 最近ニュースにもなっていたので知ってる方もいるかと思いますが、インドのヒンディー語での国名がバーラトです。

 日本が日本語では日本で、英語だとJAPANになるようなものですね。

 インドの場合はこれまで対外的にはインドで通してきたけど、国際会議でバーラトの名を使ってきたので、今後バーラトに一本化するつもりなのかとちょっと騒ぎになっているところです。

 国際的には呼ばれたい名前で呼ぶのが普通ですから、インドから正式に要請があれば、日本としてもインドからバーラトに呼称変更するでしょう。

 グルジアも、今はジョージア呼びに変わりましたからね。アメリカの州の一つと同じ表記なのでちょっとややこしいけど。


 呼ばれたい名前で呼んでいない例としては殷王朝が……と覚えていたのですが、実は微妙なところらしいと最近知りました。

 殷という呼び方は、これを倒した周が使っていた蔑称であり、当時の本人達は商を自称していた、と言われていたのですね。

 最近の研究では、商も殷も首都の名前であり、遷都した時に変わったと見られているようで。

 でも、最後の首都である朝歌に遷都した時は変えてないのですよね。殷の名前が馴染みすぎたのでしょうか。


 呼ばれたい名前で呼ばないというのは失礼なのですが、あえてそうするキャラクターというのもありなのかなと。

 名前には魔術的な意味があり、真の名を他者に知られることは相手に支配されたり呪われたりする可能性があって危険だとする文化圏も結構あります。

 つまり、規格外の大魔力や奇妙な呪いによって、名前を呼ぶだけで相手に害を与えてしまうキャラというのも存在しうるのだと考えるわけで。

 相手を害さないために、あえて相手に変なあだ名をつけ続ける。そんな変人大魔術師もありなのかなと思います。

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