第159話 科学的半魚人ーモンスター

 最近Webニュースを漁っていて知ったのですが、そもそも魚には肺があったのだそうで。

 かつてダーウィンが「魚の浮袋が進化して肺になったのだろう」と推測を本に書いているんですが、今の進化生物学としては、魚は元々肺を持っていて、そこから浮袋に進化したというのが定説になったいるそうです。


 言われてみれば、水中は空気中より酸素が少ない。なぜかと言うと、酸素が水に溶けにくいから。

 体積を揃えると、

  25℃の水100mlは100gで、最大でも4mgぐらいしか酸素は溶けない。

  25℃の空気100mlは0.12gで、通常24mgの酸素が入っている。

 要するに、同じ量の水と空気を呼吸した場合、空気の方が6倍以上も酸素が多いわけです。

 クジラやイルカなど、水中で暮らすのに肺呼吸しかできないという生物はたくさんいるが、陸上で暮らすのに鰓呼吸しか出来ない生物はいないのには空気を肺呼吸する方が効率が良いという理由もあるそうで。

 そして、硬骨魚類は比較的浅い海で進化したので元々肺を持っており、酸素の有効利用が可能なことで生存域を拡大。その後、捕食者である鳥を避けて再度水深深くに住むようになった一部が肺を退化させて浮袋になったそうです。


 ということは、鳥にそうそう食われない、でかく強い魚が居れば肺を持ったまま進化してもいいわけですね。

 そう考えると、意外と半魚人系は科学的にもありなのかもしれないなーと思いました。

 腕や足だって、シーラカンスのような肉鰭目からの進化とすれば、そこそこ説明できますし。

 肺があって足があれば、陸での長時間行動も可能になるので……ってあまり便利にしすぎるとのも考えもの。

 ある程度便利に使いたいけど、何も考えずに半魚人を陸上に出してるように見られたくもないという見栄っ張りなのです。

 その辺りのバランスをどこでとるかがネックですね。

 体が濡れていないといけない=乾燥に弱いとかでしょうか。

 激しい雨が降る日などは陸の奥の方まで侵攻してきて……なんて展開になるのかも。

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