第151話 ウィッチズニードルーモンスター

 最近、虫よけとしてトンボの模型が流行りだそうで。

 トンボはおおむね捕食者。オニヤンマならオオスズメバチ、オオカマキリなども捕食することがある強者です。

 それだけ強い昆虫なら、多くの虫が恐れるだろうという考え自体は納得いくところですね。

 実際どこまで効果があるかは怪しい所でありますが、模型吊るしておくだけなら手間も無いので試してみてもいいかも?


 さて、文化的に見ると、日本では昔からトンボをかなり好意的に捉えらています。

 稲作の害虫を食べてくれることや攻撃性が高くて勇敢なところが武士のお気に入りになったことなどが影響している様子。

 日本の本州島を古い言葉では秋津島と呼ぶのですが、この秋津はトンボの事だそうで。


 一方、西洋においては不吉な虫扱いだったらしく、羽で切り裂くとか、口や耳を縫い付ける「魔女の針」だとされていたそうで。


 そして、トンボには悪いですが、異世界ファンタジー的には西洋の方のネタがおいしそうですね。

 元々Dragonflyという名が結構印象的ですが、昆虫に重点を置いた作品以外では使用例が少ない気もします。

 ドラクエのドラゴンフライも、あまり強者感は無かった気が……

 しかし、目や耳といった感覚器官を潰してきたうえ、羽で切り裂くという戦法をとるなら、かなりえげつないモンスターとして機能しそうだなと思います。

 「トンボがヘビに危険が迫っている事を教える」という逸話もあるらしいので、つまりヘビ系モンスターとも提携できるわけですね。

 その姿を見た者を石にするメデューサとは相性が悪そうですけど(笑)

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