第108話 煩悩の鐘ーストーリー

 108と言えば煩悩の数。

 と言っても、実は煩悩の数は3とか14とか約84000とか諸説あるし、108と数える場合でもどうして108なのかも諸説があったりします。

 個人的には、

 六根×好・悪・平(3)×浄・染(2)×前世・今世・来世(3)=108

 とする説が好きですね。

 六根は五感+心。

 好・悪・平はそれぞれ気持ちいい、よくない、普通。

 浄・染は清いと汚い

 前世・今世・来世は説明不要でしょう。

 システマチックで説得力があるのと、普通、とか清いとかも煩悩に入るというのが仏教的だなと思うのです。

 四苦八苦から4×9+8×9=108の説も悪くないけど、こっちはダジャレが入ってる分だけ落語っぽい雰囲気。採用するとしてもコメディ系の時かなと。


 煩悩の数108と言えば除夜の鐘の回数と覚えている人も多いかと。

 107回は旧年のうちについて、最後の1回を年が明けた瞬間に打つというパターンでやってるお寺が多いそうですが、これは深夜に日付が変わるようになってからの比較的新しい風習でしょうね。

 これを逆用して、同じ年を繰り返すタイムループ能力を打ち破るのに、『107回目を鳴らした直後の鐘に突撃して、無理矢理108回目を鳴らす=もう次の年になったから、能力を発動できない』という策を考えたことがあります。

 理屈がガバガバなのと、年末限定なのがネック。せめて理屈の方は、それを気にさせないだけの書き方をできるようにならないと……

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