第57話 判官贔屓-創作論

 判官贔屓、という言葉があります。

 ハルク・ホーガンは令和の今でも熱心なファンがいるという……うん、違うね。


 真面目な話、九郎判官こと源義経が兄である源頼朝にいじめられて最終的には死に追いやられた事を可哀想に思う事です。

 実のところ義経の行動にも色々よろしくないところが多く、頼朝が一方的に悪いかっていうとそうでもないのだけど、義経可哀想の感情の前にはあまり気にされない事が多い訳で。

 そしてこれを一般化して、弱い立場の方をついつい応援してしまう心理も判官贔屓と呼ばれます。

 これは時代も洋の東西も越えてある程度普遍的な心理。シンデレラだって白雪姫だって、継母が優しく暖かな家庭を作ってくれたらそもそも物語にならない訳で。


 逆にいうと、創作者としてはこの心理を大いに活用すべきなので、主人公にはある程度辛い目にあってもらう訳です。そこから巻き返す事でカタルシスも得られますしね。


 ……そういう意味では、『兎とタンポポ』は主人公にもう少し試練を与えるべきだったかなーと反省もあったり。


https://kakuyomu.jp/works/16817330656326847509


 1万字以下のイベント向けなので、あまりたくさん場面を入れられないという制限はあるのですけどね。

 

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