第16話 主人公サイドの悪行-創作論

 選挙演説中に爆弾騒ぎとは、ね。

 現実に、特に自分の国でこういう事が起こるのは悲しいし、勘弁してほしいものです。


 逆にいうとフィクションでは好物だったりします。敵がやるのはもちろん、味方が悪行をやるのも相応の描写があればOK。タクティクスオウガも、Lルート込みで好きですし。

 ただ、それでも時折違和感を覚えるような作品も見る訳で。じゃあ何が私の中でOKとNGを分けるラインなのだろうと。自分が悪を書く時に自分にとってNGな悪は書きたくないので、このラインは大事。


 罪に対する罰があるかどうかか?と考えた事もあるのですが、別にフィクションでは勧善懲悪でなきゃいけないとも思わないのですよね。悪が悪のまま繁栄してしまう作品も許容できる。

 色々脳内議論した結果、今のところ「ツッコミがあるかどうか」に落ち着いています。

 やってる本人がその行為を悪だと分かっているならアリだし、分かっていなくも他のキャラや地の文で悪だと指摘されていればOK。直接的な言及でなくとも、相応の報いを受けるのも良し。

 かなりゆるいので、作者が悪を書くつもりなら、まず外すことはない。

 問題は気づかずに悪を書いていた場合。行為者から見ると正しいのだけど、他者から見ると悪という時に起こるだろうと考えられます。

 これを避けるためには、作者が行為者の視点だけでなく、他者の視点からも物語を見るようにすれば良い。

 という事で、私はプロットができたあたりで、主要人物それぞれの視点で物語を見直すことにしています。今回取り上げた悪に限らず、色々アラが見えやすくなるのでオススメ。

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