まだ検索するの?

エリー.ファー

まだ検索するの?

「まぁ、知りたいだけなんだけどね」


「何が知りたい。なぁ、何を望むよ」


「勝つために、戦う」


「挑発することでしか、生き様を見せつけられない」


「検索すれば、必ず分かると言える」


「調査するという行為の重要性を理解するべきです」


「考えれば考えるほど、知識と思考が鋭くなっていく」


「エンターテイメントは、蓄積された情報によってでしか分からないものだ」


「言葉を調べても、意味は分かりません。意味を理解するなら、使ってみる以外にはないでしょう。喋っている限り、人は何かを表現していることになりますが、沈黙もまた表現の一部であることを知っておく必要があります。世界と社会の違いは言葉だけですが、その間を取り持てるのは言葉を使うことのできる人間という生き物だけです」


「悲しみに暮れる美味しさ」


「実際問題として、私たちには正解と間違いの差が分からないのです」


「死を検索することは可能ですか」

「死ねば、ね」


「方向を間違えないようにするために、私たちは前進しているのです」


「情報を得られることはないでしょう」


「薄く引き伸ばされてしまった教養は、インスタントと揶揄されることもあります。しかしながら、その、なんというか。いえ、なんでもありません。難しい話なんです。言いきれない部分が非常に多いと言いますか、なんというか」


「未知になる道になる」


「歩き始めた回数で戦うべきだ」


「ふざけてはならない」

「飛び上がってはならない」

「死んではならない」

「握手をしてはならない」

「消費してはならない」

「製作してはならない」

「消えてはならない」

「転がってはならない」

「飲み干してはならない」

「大きくなってはならない」

「眠ってはならない」

「書いてはならない」

「突き刺してはならない」

「笑ってはならない」

「泣いてはならない」

「鳴き続けてはならない」

「引いてはならない」

「轢き殺してはならない」

「遊んではならない」

「叩いてはならない」

「撃ち殺してはならない」

「語ってはならない」


 もしも、想像力に限界があると言うのなら、人間は滅亡するべきだ。

 必要ない。


 高低ペンギンってなんですか。

 字が違うんじゃないですか。

 口底ペンギンですか。

 そうです。その通りです。大正解です。


「お前は、今日、戦いを望んでここに立っている。しかし、それ故に死を何よりも恐れている。なぁ、何を望むよ、ミスター。何を欲するのだ、ミスター。ヘイ。答えなよ。お前が戦う限り、血は流れ、不幸が蔓延し、火の手が上がる。意味など一切なく、絶望によってでしか、人々は自らの手が血に塗れていることにも気づけない。教育だよ、ミスター。教育なのさ、ミスター。文化があり、国があり、世界がある。その上で、人を人たらしめるのは教育なのさ。だからこそ、洗脳にもなり、逃げられなくなるものが大勢出てくる。金になるし、派閥を造るきっかけにもなる。冷静になれって、今の教育が社会を支えているかい。所詮は、金の流れだ。教育というジャンルで川を作っただけに過ぎない。教育そのものが持つ価値からはかなり外れているのさ。教えてもらったことを、社会で使うことはほぼない。それでも、意味があると詰め込まれ、社会と無関係であったとしても、必要だと叩き込まれる。じゃあ、何故、社会はそれでも教育を求める。それはね、ミスター。教育は派閥を作るのに、適切な機能を有していたからさ。社会は、派閥だ。故に、教育は派閥を牛耳ってみせたのさ。後は、専門家に任せよう。何か反論があるかい、ミスター」

「勉強なんて、できて当たり前だと思いますよ。あなたは勉強があんまりできなかったから、そういう言葉を繋げてるだけなんじゃないですか。勉強ができるから優秀とか、そんな簡単な判断が役に立たないというのは分かるけど」

「ヘイ、ミスター」

「言っている意味は分かるし、賛成する部分もありますけど。あなただって気付いてるはずでしょ」

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