ネコババ

あべせい

ネコババ



 商店街の中ほどにある八百屋。

 八百屋の親爺・角蔵(55)がバナナの山を整理しながら、果物を物色中の主婦・鐘子(かねこ、42)に声をかける。

「奥さん、バナナが安いよ。いまが食べ時、買い時だ」

 鐘子、バナナを恨めしそうに見て、

「あたし、バナナアレルギーなのよ。見ているだけで、痒くなってくるわ」

「バナナアレルギー? 気の毒にな。じゃ、仕方ないか」

 角蔵、支払いをすませて帰ろうとする主婦・愉芽(ゆめ、32)をチラリと見て、

「奥さん、お金、落ちたよ」

 愉芽、振り返り、

「エッ、わたし!?」

 鐘子、愉芽の足下を見て、

「あらッ、いけない!」

 サッと屈むと、素早く拾って財布に入れ、立ち去る。

 愉芽、探すが、ほかに札はない。

 鐘子の消えたほうを見ながら、

「それッ、わたしが落としたンですーッ!」

 叫ぶが、鐘子の姿はもうない。

 角蔵は別のお客にかかりきりで、見向きもしない。

 勘定をすませた別の主婦が、愉芽のそばに来て、

「どうしたンですか?」

 愉芽、悄然として、

「わたし、735円のバナナを買ってお釣りをいただいて財布に入れようとしたら、お財布の中にあった1万円札が指にひっかかって落としたらしくて……、ここの大将に教えられて拾うとしたンですけど、見あたらなくて……」

「さっきのひと、拾ってたわね、万札」

「ホントですか!? ご覧なったンですか!」

「ええ。でも、拾ったところは見たけれど、あなたが落としたところは見ていない。あのひとが落としたお金かもしれない……」

「でも、わたしが落としたンです。お財布の中に、1万円札は1枚しか入れて来なかったから。夫の大切な仕事道具を買うため、夫から直接手渡されたンです。それがないから、間違いがないンです!」

「困ったわね。わたし、忙しいから。大将に相談してみたら。じゃ、失礼します」

 主婦、立ち去る。

 愉芽、その主婦の背中に、

「ありがとうございました」

 と言い、角蔵のほうに歩み寄る。

 角蔵、奥から担いできた段ボールから、バナナを取り出し店頭に並べるのに忙しい。

「すいません」

 愉芽、声をかけるが、角蔵の返事はない。

 ほかの主婦が列をつくり、角蔵の手が空くのを待っている。

 愉芽、立ちすくんだまま、手を拱いている。

 と、愉芽の背後から、

「奥さん、見たよ」

 愉芽、ハッとして振り返る。

 20代の青年が自転車に跨って、愉芽を見ている。

 愉芽、青年に近寄る。

「あなた、ご覧になったンですか?」

「あァ、あの小母さん、有名だよ」

「ご存知なンですか。いま、お金を拾って帰った女の人……」

「クリーニング屋で働いているンだけど、持ち込まれた洗濯物のポケットなンかに、お客が出し忘れたお金が入っていると、きっちりくすねる、って」

「そのクリーニング屋、どこですか。教えてください。お願いします」

 愉芽、青年に頭を下げる。

「でも、あの小母さん、返さないよ。掴んだら絶対放さない。スッポンおばさん、って呼ばれている」

「スッポン、ですか……」

 青年、諭すように、

「諦めたほうがいいよ」

 すると愉芽、決然として、

「でも、わたし、ああいうひと、許せない。許してはいけないと思うンです」

 青年、笑みを浮かべて、

「好きだなァ。そういうの、おれ。東都大の学生で今西雄太」

「雄太さんね。わたし、愉芽といいます。わたしをそのクリーニング屋に連れていってください」

「クリーニング屋に行って、どうするンですか?」

「張り込んで、あのひとがお金をくすねるところを見つけて……」

「見つけて、それから?」

「カメラでそのようすを撮って」

「カメラで撮って、それから?」

「それから……、その写真を突きつけて、わたしの1万円を返さないと警察に行きます、って言います」

「それくらいの脅し文句じゃ、絶対に返さない、って」

「だったら、どうしたらいいンですか」

 雄太、思案して、

「自分から返すように仕向けないと……でも、そんな方法があるか……八百屋に監視カメラでもあって、現場を撮っていればいいンだけれど、それもない……」

 雄太、懸命に考えている。

 愉芽、ふと思い出して、

「あの八百屋の大将は、わたしがお金を落としたのを見ていたンです。証人になっていただけると思います」

 雄太、角蔵に視線を送りながら、

「奥さん、ちょっとこっちへ」

 雄太、愉芽を電柱のそばに引き寄せる。

「あの大将ね。そういうの、ダメなンだ。俗に言うアンコウ武者……」

「アンコウ武者、って?」

「図体ばかりでかくて、臆病で頼りにならない、ってこと」

「あなた、若いのにいろいろ知っているのね」

「おバアちゃん子、だから……そうだ!」

 雄太、パッとひらめいた。

「うまくいくかも知れない。奥さんのご主人は漆器作家ですよね」

「ご存知ですか?」

「先月区民ホールで個展を開かれたでしょう。ぼく、見に行ったンです。そのとき、ご主人のそばにおられた。きれいな奥さんだなァと思って」

 愉芽、ポッと頬を赤らめる。

「お口がお上手ね……」

「ご主人のお仕事を使えば、あのスツポンおばさんを懲らしめることができるかも知れない……」

「どういうことですか?」

「ヒントしか教えられないけれど。あとは奥さんの才覚と度胸だな……」

「どうやれば、いいの?」

「大きな声では言えないけれど、こういうこと……」

 雄太、愉芽の耳元でささやく。愉芽の目が輝いていく。


 その夜の角蔵の家の食卓。

 角蔵が女房の多摩と2人の娘と一緒に夕食をとっている。

 多摩、箸の動きが鈍い角蔵に、

「あなた、気になっているンでしょ」

 角蔵、とぼけて、

「なにが……」

「昼間のネコババ事件よ。お金を落とした奥さんが、別の奥さんに持って行かれた」

 テレビを見ていた下の娘(10)が、飛びつく。

「母さん、ネコババって、なに?」

 すると、上の娘(15)が小バカにして、

「ネコのウンチよ。パカね」

「ネコのウンチがどうして、事件になるの?」

 上の娘、わかった風に、

「あんた、ホントにバカね。うちは八百屋よ。ネコがウンチしたら、お客が寄り付かないでしょッ。だから、事件なの」

 下の娘、生意気そうな目付きで、

「お姉ちゃん。ネコはウンチをすると、足で地面を引っ掻いて土を被せ、ウンチを隠そうとするでしょ。ネコのその習性に例えて、悪い人が拾ったものを自分の物にしてしまうことをネコババと言うようになった、そうよ」

「あんた、なんで知っているの!」

「こんどの学芸会で、うちのクラスはネコババの劇をやるのよ。たくさんのネコを放し飼いにしているお婆さんが、近所中でネコにウンチをさせて、町内のみんなから嫌がられていたのに、ある日突然、ネコに首輪をつけて、外でネコがウンチをしないようにしつけた。その不思議を解き明かす、おはなしよ」

「それだったら、ネコババじゃなくて、ネコババアでしょ」

「その劇を書いた担任の先生が、配役を決めるときに、ネコババの本当のいわれを教えてくれたの」

「ってことは、ネコババアがネコババをなくしたって話なの。ややこしいわね……」

 それまで黙っていた角蔵、不機嫌そうに、

「2人ともいい加減にしろ」

 多摩、角蔵の苛立ちを見て、

「あんた、あのネコババ奥さん、知っているンでしょう?」

「あの奥さんのことは、この前開かれた商店会の総会で話に出た。まさか、うちでもやるとは思っていなかった」

「なにがあったの?」

「うちから6軒先のコロッケ屋で先月……」

 下の娘が、父親のことばを奪うようにして、

「ミッちゃんチね。聞いたわよ」

 上の娘、呆れて、

「あんた、知ってンの」

「ミッちゃんチは、お店の前に揚げたてのコロッケを大きなタッパに山積みにしているじゃない。そのときは日曜日の夕方でお店は混んでいた。ふだんは勤めに出ているミッちゃんのお姉さんが手伝っていたンだけれど、慣れていないから、コロッケのタッパの位置を通りのほうに出し過ぎたのね。そうしたら、コロッケを買いに来たお客さんのバッグがぶつかって、コロッケの山が崩れ、10個ほど下の地面に転がり落ちたの」

 上の娘、話に引き込まれる。

「そんなことがあるンだ。もったいないなァ」

 母親もついつられて、

「落ちたコロッケはどうしたの。安く売ったのかい?」

 上の娘がたしなめる。

「お母さん、そんなことできないでしょ。うちのリンゴじゃないンだから」

 多摩、黙る。

 下の娘、得意になって、

「いィい、そうしたら、ヘンな小母さんが前に出てきて、ミッちゃんのお母さんに、『このコロッケ、売り物にならないでしょ!』。ミッちゃんのお母さんが、答えに迷って、『はい……』と答えたか答えないうちに、サッとしゃがむと転がっていたコロッケを拾い集めてポリ袋に入れ、いなくなったンだって。コロッケ全部、拾い集めるのに1分かからなかったっていうから、すごい早わざよね」

 角蔵、ぼそぼそと、

「その小母さんが、きょう問題を起こした奥さんらしい」

 上の娘、考えながら、

「ふつう、そういうのは洗って、ミッちゃんチで夕食に食べるンじゃない。雨が降って、地面が濡れていたらダメかも知れないけれど」

 多摩、ひらめいた。

「バックをコロッケの山にぶつけたのも、その奥さんだったりして」

 下の娘、わけしり顔で、

「そうじゃなくて、そのとき、突然お客さんが2、3人重なって、お店のほうに倒れてきて、だれかが『危ないッ!』って叫んだと思ったら、コロッケが転がった、って。だから、バックの奥さんを後ろから押したのが、ヘンな小母さん、ってこと」

 多摩、興味が湧いて、

「あなた、その奥さんの名前、知っているの?」

「先月、団地に転居してきた独り者よ。名前は、時多鐘子(ときたかねこ)。クリーニング屋でパートをしているらしいわ」

「だったら、きょうのこと、商店会に案内状を回して注意喚起したほうがいいわね」

「明日、会長に話してくる」


 翌日。

 商店会通りから少し外れたスーパーマーケットの一角に、直接外から出入り出来るクリーニング店がある。

 1人で店番をしている鐘子。店の電話が鳴る。鐘子、いやな顔をして受話器をとった。

「はい、ニコニコクリーニングです……(途端に声が低くなり)社長ですか……それはこの前も言いましたけど、お客さんの勘違いなンです……訴える、って。私をですか? お店を? だったら、裁判にかけてもらったほうがいいンじゃないですか……」

 鐘子、思わず顔をしかめ、受話器を耳から離しながら、

「社長、いま接客中なンです。社長の大きな声で、お客さんが一人帰っていかれますが……」

 お客はだれもいない。

 鐘子、ペロッと舌を出し、

「これからそうします。お店が混み合ってきましたので、失礼します」

 鐘子、受話器をおろすと、カウンターの下から煎餅を取り出し、かじりながら、テレビを観る。

 黒ぶちのメガネを掛け、帽子を被った主婦が、大きな袋を持って店に現れる。

「すいません。これ、お願いします」

 鐘子、チラッと主婦を品定めしてから、主婦が袋からカウンターの上に出した衣類を点検する。

「紳士物のジャケットですね」

「そうですが……、いつ仕上がりますか?」

「お急ぎですか?」

「できるだけ早く、お願いします」

「料金は高くなりますが、特急というのがあります。いかがなさいますか?」

「それで……」

 鐘子、声を落とすと、

「ご希望次第では、もっと早くなりますが……」

「エッ?」

「1点に付き5百円の特別料金がかかります。いかがなさいますか?」

「じゃ、それを……」

「お待ちください。衣類のポケットを点検させていただきます」

 鐘子、ジャケットのポケットに手を入れ、中を探る。

「ボールペンやサインペンを出し忘れるお客さまがけっこうおられまして、他の洗濯物に色移りすることがあるンです……」

 鐘子の手が何かに当たる。一瞬、手が止まるが、

「何もございませんね。では、お預かりします」

 鐘子、洗濯物にタグを付けると、レジで料金を打ち、明細を書いた預り書を主婦に手渡す。

「ジャケットのクリーニング代が8百円、特急料金が2百円、それに特別料金が5百円で、ちょうど千5百円いただきます」

 主婦、預り書を見て、

「こちらには千円とありますが……」

「特別料金は領収書が出ないンです」

「こちらのお店の売上げには、ならないということでしょうか?」

「節税対策とお考えいただいてよろしいかと思います」

「ひょっとして、あなたさまの個人的な……」

 鐘子、突き放すように、

「工場に、特別に早く急がせるには、私が個人的にお願いしなければならない。それなりの経費がかかるンです。ご理解願います」

 主婦、観念したのか、料金を支払って帰る。

 3分後。

 同じ主婦が血相を変えて、鐘子の前にやってくる。

「すいません。いま、持ってきた洗濯物、返してください」

 鐘子、とぼけて、

「なんでしょうか?」

 主婦、預り書を示して、

「これにあります、いま私がこちらに出したジャケットのことです」

「それね。お待ちください」

 鐘子、さきほどのジャケットをカウンターの上に取り出す。

 主婦、ジャケットの内ポケットを改める。

「ない、ないわ! すいません。夫がこの内ポケットに、1万円を入れていたンです」

「何でしょうか?」

 主婦、ジャケットの内ポケットを指差し、

「ですから、このポケットに夫が1万円札を入れておいたンです。それが、いま見たら、ないンです」

 鐘子、落ち着き払って、

「おかしいですね。お預かりするとき、ポケットの中は全て確認いたしましたが、何もございませんでした」

「そんなことはありません。夫は確かにこのポケットの中に、1万円札を二つ折りにして入れたと……」

「証拠がありますか」

「そんなことを言われても……」

 しかし、主婦、すぐにひらめいたようすで、

「そォだ。あなた、指先がかゆくありませんか?」

「なに!?」

 鐘子、右手の指先を左の手の平にこすりつけている。

 その指先が赤味を帯びて、

「これ、どうしたのかしら……」

 主婦、咎めて、

「それ、バナナのせいです」

「バナナ!」

「夫はバナナを食べた手で1万円札をこのジャケットに入れたンです。あなたはそうとは知らずに、その1万円札を掴んで、しまいこんだ。手のその発疹が何よりの証拠です」

「この手は、バナナアレルギーのせいなの!」

「あなたはバナナアレルギーでしょ。いまにもっと痒くなるから」

「どうして、こんなことになるのヨ!」

「あなたが夫のお金をこのジャケットのポケットから盗んだからじゃない!」

 鐘子、パニックになる。

「こんなもの、返してあげるわヨ!」

 エプロンのポケットから、二つ折りした1万円札を取り出し、カウンターの上に叩きつける。

「これッ。この1万円」

 主婦、お札を大事そうに手に取ると、すぐさま、

「あと1万円、返してなさいよ!」

「あと1万円、って、なにヨ!」

 鐘子、主婦の顔を見て、

「あなた、どこかで見たことがあるわ」

「この顔、忘れていないでしょッ」

 主婦、メガネと帽子をとる。愉芽だ。

「あなた! 昨日、八百屋で……」

「覚えていたのね。わたしのお金、返しなさい! あのお金は主人に買い物を頼まれた大切なお金なンよ」

「そんなの知らないわ! いい加減なこといわないで。警察を呼ぶわよ」

「呼ばなくても、すぐ来るわ」

「エッ!? なにバカなことを言ってンの」

「警察に捕まりたくなかったら、わたしからネコババした1万円札、返しなさい」

「あのお金は私が落とした1万円札。自分のお金を拾って、何が悪いの」

「あれは、わたしの夫のお金です。夫に頼まれた、大切な仕事道具を買うための1万円です」

「あなたが落とした1万円札という証拠はあるの、証拠が!」

「証拠はあるわ」

 鐘子の顔に、不安が広がる。

「なに、なによ!」

 愉芽、鐘子の指先を指差し、

「その赤い、発疹が証拠よ」

「これはバナナアレルギーでしょッ。あなたがいまさっき言ったじゃない」

「わたしの夫は、お椀や菓子鉢の漆器を作っていて、年中ウルシを扱っている。だから、わたしに1万円札を寄越したときも、ウルシで濡れた手で寄越したから、お札にもウルシが付いた。あなたがネコババしたとき、お札に付いていたウルシは、乾ききっていなかった」

「どういうこと!」

「その指先は、ウルシかぶれ。わたしの夫のお金を触った証拠!」

「ウルシかぶれ、ですって。バナナアレルギーじゃないの!」

「バナナアレルギーは、ウソ。お客さんから預かった洗濯物のポケットなどから、あなたが、お客さんが取り忘れたお金をネコババしているという話を聞いて、凝らしめるためにやったことよ」

「そんなッ」

「ウルシの付いたお札を持っている限り、あなたはいつまでもウルシかぶれに苦しめられるわ」

「あのお札、どこだっけ……」

 鐘子、エプロンから財布を取りだし、財布を下に向けて、4つ折りになった1万円札をけがらわしそうにカウンターの上に落とす。

「これでいいのね。早く、持っていきなさいよ! そんな汚いお金」

 愉芽、その1万円を丁寧に財布にしまう。

 鐘子、憎らしそうに、

「あなたはどうしてウルシにかぶれないの」

「私や夫は、長年ウルシを扱ってきたため耐性ができているの。でも、あなたのように慣れない人は、間違いなくかぶれる。少なくても、2週間は痒みと発疹が続くわ」

「そんなッ」

「自業自得っていうのかしら」

「でも、どうしてこの指のかぶれがバナナアレルギーじゃなくて、ウルシかぶれと言えるのよ」

「バナナアレルギーはあなたも知っているでしょう。触れて数分後に発症するけれど、ウルシかぶれは、ウルシに触れてから早くても24時間後から。ちょうど、いまごろから始まるの……」

「痒い、痒い! アァーッ!!」

 鐘子、体中を掻き毟る。

「そんな風に掻き毟ると、ますますひどくなるわ。痒みと発疹が全身に広がって……」

「お願い、治して!」

「ウルシかぶれに効く特効薬はないの」

 鐘子、絶望的になって、

「そんなッ」

 愉芽、勝ち誇ったように、

「特効薬はあきらめるのね。ウルシにかぶれたら、ひたすら我慢すること。それだけ。ネコババ女につける薬がないのと同じね」

                 (了)

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ネコババ あべせい @abesei

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