小江戸川越・お台場(七夕・Wデート)後編
■Wデート 午後の部(後半)
5:00 p.m.、お台場海浜公園マリーンハウス。
皆さん、お疲れ様と言う大谷小平。これから、お台場海浜公園でフリータイムです。フリータイムの後、自由の女神像の前で記念撮影して、お台場桟橋から屋形船で夕食食べながら隅田川両国まで行って解散する予定です。今日(6/4日)の東京の日の入りは6:54 p.m.、6:30 p.m.に自由の女神像の前に集合して下さい。自由の女神像で撮影後、屋形船から海に溶け込む夕陽が見れるはずです。
そうだ、凄く良い撮影ができてる。記事にするのが楽しみだし、皆んなも期待して良いよ。
お台場海浜公園は、入り江を囲んで広がる公園。延長約800mの人工砂浜「おだいばビーチ」や「磯浜エリア」が整備されいて、レインボーブリッジ、東京タワーなどのウォーターフロントの景観を眺めながら、ウインドサーフィンなどのマリンスポーツ、釣りや磯遊びが楽しめる。
また、2つのランニングコース(お台場海浜公園4kmコースとシンボルプロムナード公園5km)があり、海や緑に囲まれた公園を気持ちよく走れます。米国の西海岸のような街並みは異国情緒が感じられ、自然とテンションも上がります。コース上には1kmごとに距離標示があり、信号がなく平坦、水飲み場や自動販売機、トイレがコース沿いに充実していて、ランステも有るので誰でも気軽に走れます。
ランニングコースだけでは物足りない場合、レインボーブリッジを渡ったり、有明~豊洲の方へ足を伸ばして街ランするのも良いです。周辺施設の充実も魅力で、「デックス東京ビーチ」や「アクアシティお台場」といった商業施設が隣接しているので、ランニング後にカフェやショッピングの他、アミューズメントも楽しめます。
「ビーチバレーのコートもあるんだ、空いてるね、使っても良いのかな?」瑞穂
「ここって抽選制で、団体登録してから利用申込みする必要があったと思う」聡一郎
「大丈夫、上野と片岡がいる。あそこのお兄さんたちも、ちょうど休憩してる」当麻
「また勝手なことを」和香
「さすが察しが良い。じゃあ頼んできて、いってらっしゃい」当麻
「話しはついたみたい、こっちに来る」当麻
「なんだ彼氏もイケメンじゃないか、羨ましいね。10分くらいだったら、コートもボールも使って構わない。で、浴衣でやるの?」赤川宏樹(日本ビーチバレーボール連盟(JBV)登録選手)
「不味いんですか」聡一郎
「ほんとはね、でも浴衣の方がいいかな、その方が可愛い」福山康介(JBV)
「大人ですね、プロって恰好良い。JBVの赤川宏樹さんと福山康介さんですよね」当麻
「知ってたの、ひょっとしてビーチバレーやってる?」赤川
「YouTubeで見てるだけです。最近、バレーに凝ってて、でも、こいつはマジで凄いです」当麻
「そうなんだ、ちょっと見学させて貰うか」赤川
「カメラさん、一緒に撮影するなら許可貰って下さいね、お二人ともプロ選手なんで」当麻
「Yeh-yeの撮影だったんだ、それで浴衣でビーチバレーか、なるほどね」福山
***
「5ポイントマッチ、先に5ポイント取った方が勝ちな」当麻
(0ー0 片岡瑞穂のサーブ)
『ボールが柔らかくて気持ちいい、少しだけふっくらしてる気もする』瑞穂
慣れないボールで、浴衣でプレーするので、相手コートに入れることを最優先して、慎重にフローターサーブを打つ。
上野和香がレシーブ、『凄い!レシーブするの2年ぶり、ちゃんと返せた』
当麻のトス、「上野、次、アタックだけど跳べそう?」
「無理、桐下駄だよ」、オーバーハンドで相手コートに押し込む上野和香。
「今のはドリブルだけど、浴衣着てるし、ルール通りでなくても良いよね」福山
聡一郎のレシーブ、「瑞穂ちゃん、トスはアンダーでゆっくり上げて」
片岡瑞穂がネット際にトス、砂浜に足を取られて、そのまま倒れ込む。
「瑞穂ちゃん大丈夫?」スパイクはやめて、取り敢えずドロップでボールを落とす聡一郎。
当麻がフライングで飛び込むが間に合わない。
「橘、セコイぞ、ちゃんとスパイクしろ」当麻
「瑞穂ちゃんの方が大事、それに浴衣でスパイク打つの面倒くさい」聡一郎
「やっぱり可愛い、皆んなそれなりに上手いけど」福山
(1-0 片岡瑞穂のサーブ)
上野和香のレシーブ、当麻がトス、上野のアタック。片岡のレシーブ、聡一郎がトス、片岡のスパイク。当麻のレシーブ、上野和香がトス、当麻のスパイク、片岡がレシーブミス。
『当麻って凄い、浴衣でも平気でスパイク打って来る。パンツが丸見えだった』聡一郎
(1-1 上野和香のサーブ)
片岡瑞穂のレシーブ、聡一郎のトス。
「和香ちゃん、いくよ」片岡瑞穂が上野和香にスパイクを打つ。
「嘘、ごめん、動けないよ」上野和香のレフトでボールが弾ける。
(2-1 聡一郎のサーブ)
「当麻、おまえには手は抜かない、本気でいくから」聡一郎
「あたりまえだ」当麻
「やばい、パンツが見えそう、撮影されてしまうかな」聡一郎
「心配するな、俺も付き合う」、当麻も浴衣の裾を帯に絡げる。
「気合い入れてきたね、でも、ちょっとレフトサイド後方に下りすぎじゃない?」赤川
「大丈夫、ここが定位置なので(6人制の方が1m長い)」聡一郎
「走って打つの、砂浜で?」赤川
「しかも、トス上げすぎ、ボールが風に流されてる」福山
『橘に風なんて関係ない』当麻
下駄で砂を蹴ってジャンプ、体の回転をきかせて一気にボールを叩く聡一郎。
スパイクサーブのトップスピンに合わせて突っ込む当麻。ボールは急降下しながら、左に大きく切れていく。
『さすが当麻、曲がったボールに合わせてきた』聡一郎
「何なんだ、あの2人!滅茶滅茶、凄いじゃないか」赤川
当麻の返したボールを、上野和香が慌てて相手コートに押し込む。
「上野さん、ごめん」聡一郎がブロック。
(3-1 聡一郎のサーブ)
『橘のジャンプサーブはボールが柔らかい分、スピードも回転も弱くなってる、それでも、コースまで狙われたら絶対取れないな』当麻
『次はホップする逆回転トップスピンでいこ、バレてるか、でも気にしない』聡一郎
『橘は俺が分かってるって知ってて狙ってくる。コートが狭い分、見逃せばアウトになる可能性も高い、でも、俺も逃げない』当麻
聡一郎がジャンプサーブ、体を反転させて突っ込む当麻、ホップするボールを半ばバックレシーブで上にあげる、聡一郎の動きを追う当麻、クソっ、橘の奴、もう踏み切って跳んでる。
当麻はやっぱり滅茶苦茶凄い!思った通りに返してくる、コートの真上に高く上がったボールを、聡一郎がオープン・スパイクで叩く。
『素人なのに容赦なしか、定石だと俺のレフト狙いのはず』当麻
やっぱハズレ、右だ、届け俺の右足、当麻の伸ばした右足でコントロールされたボールが、もう一度、聡一郎の頭上に上がる、オーバーハンドで構える聡一郎。
「オーバーハンドトスか、上手いな、完全に回転を殺した、ドリブルにもならない」赤川
「ただ上げただけじゃない、何なんだ、あいつは」福山
回転を殺したボールはゆっくり高く上がり、当麻の頭上の空で太陽と重なる。
当麻の視界が眩しさで凍りつく、視界の死角の裏側で、ボールが落ちるのを感じる当麻。
『動けない』
砂浜に膝をついたままの当麻の目の前に、ボールは音もなく落ちる。
当麻に目黒圭介の言葉が蘇る、『神様に愛されているのは橘君だと思ってる』、
そういうことか、手を出すなって、でも、手遅れだな、ワクワクする、もう俺が俺を止められない。
(4-1 聡一郎のサーブ)
当麻、上野、当麻、聡一郎のレシーブ、片岡のクイック。
「決まりかな、5-1でゲームセット、こっちの勝ち」聡一郎
「いや、これからだ、向こうのレインボー公園にバスケのコートがある。仕切り直しだ」当麻
「ちょっと待って、君たちはバレーボールの選手?」赤川
「橘はそうですが、俺はバスケが専門です」当麻
「君はバレーボールの選手じゃないのか、だったら凄い」赤川
「ってことは、彼はバスケも上手いの?」赤川
「上手くないですよ、技術的には。でも、橘は神様に愛されてますから」当麻
「神様に?それって冗談のつもり」赤川
「冗談だったら良いんですけどね、マジです」当麻
「滅茶滅茶、凄かったな、あの2人」福山
「ああ、凄かった、パンツ 丸見えだったけど」赤川
(6:30 p.m. 自由の女神像)
お台場の観光名所の1つである自由の女神像は、「日本におけるフランス年」を記念したブロンズのレプリカ像で、お台場海浜公園内に設置されている。パリ市にある自由の女神像が、1998年4月から約1年間、お台場海浜公園に来た際に、その像から型を取って造られ、2000年12月から常設されている。像の高さは台座を除いて約11m、重さは約9t、サイズはニューヨークの自由の女神像の7分の1。
自由の女神像の前で4人並んで座っている。
「すっきりした、3ポイントシュートをダンクされたけど、やっぱりバスケがいい」当麻
10分前、当麻が3ポイントシュートを放った瞬間、聡一郎が反転してリング下までダッシュ、ジャンプして右手でリングを掴み、伸ばした左手でボールを受けとめてダンクシュート。
「あんなの初めて見た、まあ、5人の時は、3ポイントが入るのに、味方のボールを奪って、わざわざダンクする奴いないけどな」当麻
「俺も当麻じゃないと無理、タイミング合わせられない」聡一郎
「タイミングか、橘が羨ましい、おまえボール見てなくても平気だもんな」当麻
「見てたよ、ボール、あ、でも走ってる自分も見えてた気がする」聡一郎
「ちょっと目を瞑ってみて、変なことしないから」当麻
『目を瞑ってるけど、ほんとに見えてないのか?』
見えてないみたいだな、じゃあ良いか、マーキングしちゃうよ、聡一郎の頬を当麻が舐める。
「うわっ」頬をおさえる聡一郎
「やっぱり目を瞑ると見えないんだ、橘なら見えるのかと思った」当麻
「見えるわけないだろ、ゾクゾクした、気持ち悪い」聡一郎
「そんなことないだろ、俺は橘といるのが一番気持ちいい。ほら、風も気持ちいい」当麻
「当麻、こないだより上手くなってた。気のせいじゃないよな」聡一郎
「そうか、ちょっと本気になっただけだけど」当麻
「本気って何で、何かあった?」聡一郎
「何かあったって、何でそんなこと聞く」当麻
「応援したいからだろ、おまえには誰にも負けて欲しくない」聡一郎
「誰にもって、大和でも良いのか、俺が勝っても」当麻
「恒星?何で恒星に勝ちたいんだ」聡一郎
「おまえ、何で、何でって、うるさい」当麻
「うるさいって、バスケで勝ちたいのか、バレーじゃないよな?」聡一郎
「そうじゃなくて、男として負けたくないの」当麻
「何でって、うるさいのか、分かった、ともかく、俺は当麻を応援する」聡一郎
「橘、今の言葉、責任持てよ、絶対忘れるな」当麻
「何それ?」聡一郎
「指切り」当麻
「しない」聡一郎
「おまえ本当は裏切るつもりだろ、寝たふりするな」当麻
「藤原君って、さっきから橘君を口説いてるつもりかな」瑞穂
「結ばれない二人だと思うけどね、あんなんじゃ橘君には通じないよ」和香
「それは分かる、橘君ってそういうの全然だめだもんね」瑞穂
「ほんと、二人とも子供のまま、一緒に遊んでいたいんだよね」和香
「そうだね、でも羨ましいね」瑞穂
(6:54 p.m @屋形船)
「海に溶けこむ夕陽を眺める聡一郎、永遠ってこんな感じなのかな」聡一郎
砕かれた昼の光は海に溺れて最後の輝きを放つ、対岸では夜の街東京が目覚め始めている。
「綺麗だね、波がキラキラしてる」瑞穂
「綺麗だね、でも、俺は夕陽より朝陽の方が好きかな」聡一郎
-- 東京ベイエリアの夜を満喫する屋形船色々 --
晴海屋: 浮かぶ料亭、江戸前屋形船。お料理は、旬の食材や新鮮な魚介、吟味されたお肉料理など上質な食材を贅沢に使った本格的な和食会席。名物「揚げたて天ぷら」は、毎朝豊洲から仕入れる新鮮な魚介を、熟練の技で揚げる極上の逸品。お台場&スカイツリー周遊コースの所要時間は2時間30分。乗船場~レインボーブリッジ~お台場~隅田川清洲橋付近を周遊します。レインボーブリッジやスカイツリーだけではなく、昭和のシンボル東京タワーや、その他の遊覧スポットも盛りだくさんで見ることができます。
夢観月(Yumemizuki): 2020年9月オープントップ屋形船に改装し、三密回避として屋根を取り払うことで開放的な新感覚の屋形船が誕生。橋や高層ビルを下から見上げダイナミックな景色が見れる(雨天時はスライド式のオーニング(屋根)を閉めて運航)。エアコン、トイレを完備。お花見、花火クルーズ、飲食のお持ち込み宴会など、少人数での貸切りや遊覧クルーズに最適。
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