第四回 ハーロックから返信が来た!

 私は少し前まで、Twitterを続けていた。

 はじめはそんなに夢中になるほどではなかったのだが、ある大御所声優さんのアカを見つけた。

 私が小学生だった頃から社会人となるまで、雲の上的な声優さんである。

 残念ながら、令和元年に八十歳でお亡くなりになった。

 晩年はお声を聞くことはなくどうされているのかなと思っていると、Twitterをされていてお元気だということがわかった。

 お亡くなりになるまで、ずっとされており、亡くなったと聞いたときはショックだった。その声優さんの名を、井上真樹夫さんという。

 声を担当された作品で有名なものといえば、『ルパン三世』第二期の石川五右衛門、『宇宙海賊キャプテンハーロック』の主人公・ハーロック『巨人の星』の花形充。以外なのは『キャンディキャンディ』のアルバートさんだろう。

 先月――漫画家・松本零士先生が逝去された。

 先生のアニメ化された作品をリアルで観て育った私としては、先生が亡くなったこともショックであった。

 そんな先生の追悼番組にて、作品の一部が公開された。

「先生は、星の海へ永遠の航海に向かわれました」

 送り出す言葉として、相応しい言葉だと思う。

 そして、劇場版・銀河鉄道999のワンシーンが流れた。


 ――いつかまた、星の海で逢おう。


 999にゲスト出演した、ハーロックの言葉である。

 もちろん声は、井上真樹夫氏。


 話を戻すとしよう。

 彼のアカを見つけた私は、ダメ元でツイートした。

 有名人となると、ファンの声に応えるのは大変だろうと思っていたが、なんと返信がきた。

 ほ、本人!?

 信じられなかった私は、疑った。

 相手は大御所である。

 確かに、返信は期待したが。

 それから、私もファンたちに交じり、彼とTwitter交流することになった。

 因みに、巨人の星ではこんなエピソードがウィキペディアに掲載されていた。

 巨人の星主人公・星飛雄馬役の声優・古谷さんは、当時は中学生だったらしい。

 アフレコ現場で宿題をしていたそうだ。

 井上さんにツイートで聞いてみると、真実らしい。何せ井上さんの役は、星飛雄馬のライバル・花形充である。

 中学生なのに自動車を運転していたという、とんでも設定だったが。

 井上さんが他界されてからは、Twitterはたまに覗く程度になってしまったが、彼からの返信がきた喜びは今でも忘れない。

 今日も何処かの星の海を、航海されているのだろうか。

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