光の妖精
「しょーーこーー!!」 南りかが叫ぶ。
「ああ、祥子君!」 群司令が叫ぶ。
「祥子、嫌ーーー!」ことの成り行きを司令機から見守っていた袴田陽子も叫ぶ。
「け!!これを狙ってやがったのか?人間の大将さんよ!!それともこの小娘の独断か?ま、どっちでもいいぜ。つい殺しちまったがな」
腕に突き刺さった荒川は振り払われ、そのまま落下する。南りかが、落ちていく荒川祥子を追いかけた。
それを見ていた山下群司令と袴田陽子は、叫んだ。
「やめろ、南君!君まで殺されるぞ!」
「やめて、りか!」
ヘリから山下群司令が、
司令機から、袴田陽子が、
同時に叫び、りかを静止しようとするが、遅かった。
「動くんじゃねェ!!」妖魔将は南りかの前に飛び込み、南りかも殺される。誰もがそう思った。
その時だった。
不意に光る何かが出現した。光は、人間の形をしていた。妖精隊員や妖魔と同じように4枚の羽を生やして。それは後に『光の妖精』と呼ばれた存在だった。
その腕には、ついさっき打ち捨てられた祥子が抱かれていた。
妖魔将もその『光の妖精』に気がつき訝しる。
「なンだテメェは?」
「!!!!」
『妖魔将』は感じ取った。強敵の出現を。
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