第18話 いつの間に…!

翌日、私が登校すると下駄箱から上履きが無くなっていた。


「えー…誰?こんな子供みたいなことしてるの…」


「詩?どうしたんですか?」


「あれ?上履きは?」


「誰かに盗まれたか、捨てられたのかも」


「えー!?」


「でもたぶん、あそこのゴミ箱な気がする」


私はそう言って靴をしまうと靴下のままで近くのゴミ箱をのぞきこんだ


「あったー!」


私の上履きは落書きされた上で切り刻まれていた。


「これでは履けませんわね…」


「先生に言ってスリッパ借りてくるよ!」


「私たちも行きます」


「でも、誰がこんなことしたんだろう?」


「…まさかとは思うけど。」


「この前の先輩ですか?」


「可能性はあるよね?」


「さすがに幼稚な気がするけど…」


そんな話をして私は職員室に行き、担任に事情を説明してスリッパを借りて教室に行った。


「明日からどうしよう…」


「今日、帰りに買いに行く?」


「そうしようかな…」


「ごめんなさい。私は今日、用事があって一緒には行けません…」


「大丈夫だよ!気にしないで!」


「私は暇だから行けるよ!」


「本当?じゃあ付き合って!」


そんな話をしていると教室の扉が開き、吉川先輩がやってきた


「由莉、これ昨日言ってたやつです」


「ありがとうございます!悠斗さん!」


「「…え?」」


「あ、おはようございます。」


「「おはようございます…」」


「…って。え!?なんで呼び捨てなんですか!?」


「あれ?由莉言ってないんですか?」


「まだ言ってません。」


「えっと…昨日から由莉と付き合ってるんですよ」


「「えぇぇぇぇ!?」」


吉川先輩の発言に私と咲枝は唖然とするしか無かった。


「じゃあ、由莉。また放課後」


「はい。」


吉川先輩はそう言うと去っていった


「由莉…いつの間に…」


「実は初めて会った時から気にはなっていたんです。それで昨日の帰りに悠斗さんから。」


「ビックリしたけど…おめでとう、由莉!」


「ありがとうございますっ」


「いいなぁ…由莉は吉川先輩、詩は八神先輩だもんなー!私も彼氏欲しくなるじゃん!」


「わ、私は八神先輩とは別に…!」


「いい感じなんですからほぼそんな感じじゃないですか」


「…でも、それでこうなってるんだよね?」


「「「…」」」


「それなら蒼也兄さんに相談してみますか?」


「でも、八神先輩には知られたくないし…」


「大丈夫です!私が何とかしますから!」


「なんとかって…」


「まぁ、任せてください!」


由莉は自信満々にそう言って水元先輩に連絡すると、今日の放課後一緒に付き合ってくれることになって、私と咲枝、水元先輩とで行くことになった。





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