第184話 両雄
一撃は、喰らう、しかし、相打ちでもホースを打ち倒す自身があった。
拳を作っていないが、肘かハイキック、左右どちらでも問題ない。
覚悟を決める、2つの攻撃を完全に回避をしながら仕留めれる理由はない、喰らうのはホースのスタンガングローブを選択。
間を詰めて左のビジをコメカミに打ち込みながら、飛び道具を回避する。
はずだった。
櫂の頭脳でも予想出来なかった展開、先程まで伏せていた刃が起き上がり、ホースと櫂に割って入ってきた。
「チェストー」
割った刃は空中で2人の間を蹴り上げる。
その動作は、金属音と共に、鉄の棒(寸鉄)を地面に転がした。
刃の介入は、櫂を攻撃する為の物でなく、モードが飛ばした暗器を蹴り飛ばす為であった。
突然の刃に、ホースは間を離す、櫂も攻撃のタイミングを乱されてしまう。
櫂は、邪魔そうに刃に突っ込む。
「せっかくのチャンスを不意にしやがって」
「素直じゃないな、ここはありがとうだろ」
櫂は苦笑する。
ホースを倒すタイミングを逃したが、要らない攻撃を受ける必要もなくなったのは大きい。
モードの奥の手を見る事も出来た。
(まぁ、いつでも、かまわんか)
刃は、左手を前に構える得意の形に持っていき、櫂は、その場で軽くフットワークを取る。
「ワンは、あの後ろからの卑怯者をやる、お前はそのまま馬を頼む」
「俺一人で十分だ、秒殺された奴は引っ込んでた方がいいんじゃないか」
「あの卑怯者は、一人がやられたら直ぐに逃げるぞ、後にあるバイクがずっとアイドリング状態だ、いくらお前でも、バイクに追いつけないだろ」
駐車場内ならと思ったが、時間はかけたくない、拘る必要もない、櫂は微笑を浮かべ答える。
「わかったよ、だけど下手打つなよ、俺も暇じゃないだからな」
「ああ、今度はこっちが2分で片付けてやる」
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