第133話 チーム天上院

 ─3ヶ月前、天上院学園、控室。


 天空と真田は、打ち合わせをしていた。

 このトーナメントを勝ち抜く為に必要な策を考える必要があった。


 「このトーナメントを勝ち抜くには、相撲だけでは勝ち残れない、というのはお互い認識の間違いではないよな」


 真田は、腰掛けながら、天空に問う、天空は黙ったまま頷く。


 「だよな、だから、こちらには色々手を打つ必要がある」


 力士には、相手を地面に倒す技量は他の格闘技よりも秀でており、倒れた相手を馬乗りになれば体格差があればそのまま勝負ありだ。


 しかし、このトーナメントの殆ど体格差で勝る相手は少い、天空が勝ち進むにはプラスαが必要だった。


 扉が開き、何名かの男達が入ってくる。


 天上院学園の生徒達から格闘技連盟呼ばれる男達、各格闘技系の部活の主将、空手部の佐川吉武、柔道部の吉原将、ボクシング部の安達一、生徒会の近藤佳裕であった。


 「必勝の為に彼らに手伝ってもらおう」

 真田の提案に、一時の沈黙をが起こるが、近藤が口を開く。


 「バベルトーナメントの一件か、たしか会長が、天空を推薦すると言ってたが、ほぼ内定か」


 真田が答える。

 「ああ、トーナメントの参加者は、強者揃いだ、俺は天空のセコンドとして参加する、皆には強力してもらいたいんだが」


 やる義理はないが、面白そうだ、主将一同は、その提案に乗る。


 「空手の蹴りを教えてもらいたい」


 天空の言葉に、佐川は笑顔で了承する。

 


 ─バベルトーナメント会場─


 天空の左の中段蹴りは、レオの右腕を捉え、レオの動きを止める。

 

 会場にいる佐川はガッツポーズを見せる。

 

(組みつきに来るか)


 レオの予想は外れ、天空は両手でレオの上体を押し重心を上げる。


 バランスは崩していないが、万全ではない。

 

 天空はそのタイミングで組みつきを、上手投げで行い、地面に叩きつける。


 

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