第90話 Dブロック、対戦カード発表
吉田のイザコザなど、全く知る良しのない比嘉秦王は、淡々と発表を続ける。
一言一言と戦いが近づいてくる期待感と、どの選手がエントリーされるのかといったメディア、視聴者の緊張感は高まっていった。
それは、まだ名を呼ばれない戦いを希望する者もそうであった。
「Dブロックは、巌流島にて、屋外特設リングにて行います。
それでは、Dブロックの対戦カードを発表します」
「一回戦、第七試合、ベア・ナックル山本渦、対、覇道流空手、覇道上総介」
「一回戦、第八試合、ラウェイ、北岡兵衛、対、喧嘩屋、一之瀬大地」
四人の名が呼ばれ、全選手の発表が終わり、記者達はゴソゴソと話をし始める。
「北岡って、キックボクサーじゃなかったのか」
「いや、北岡は、本拠地の海外でラウェイでも試合をしてるんだよ、知らなかったのか」
「山本って、全く知らない選手だよな、なんでこの大会にエントリーされてるんだ」
「覇道空手って、もう前館長いなくなって勢い弱くなったよな」
比嘉秦王は、右手をゆっくりと上げると、ざわつきは収まった。
「この16名にて、トーナメントを行います。日程は、移動も合わせて2日間、一回戦、二回戦は同日、準決勝と決勝戦は、場所を移動し、相応しい場所で行います。」
「試合開始は1ヶ月後の8月8日に行います、それまで、各選手心残りないように過ごして頂けばと思います、また、辞退や不測の事態が起きた時には当事務所の判断に乗っ取り対応し、各関係機関に連絡させて頂きますのでご容赦下さい」
「それでは、バベルトーナメントの大会選手発表はこれにて一旦終わります、質問のある方は、私のマネージャーの前田に引き継ぎますのでそちらでお願いします」
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