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ふと顔を上げると、視界の端に一人、同じように池を眺めている人がいることに気が付いた。
15メートルぐらいは離れているうえ、スノーボーダーが使うような黒いネックウォーマーで顔は良く分からないが、どうやら女性のようだ。
スポーツウエアを着ているところを見ると、今流行りのランニング目的だろうか。昨年から東京で開催されるようになった市民マラソン大会の影響か、この公園でもランナーの姿が急に増えた。
そんなことを考えていると、彼女と一瞬目があった気がした。あまりじろじろ眺めて余計なトラブルになっても面倒だし、何より自分だけの時間が終わった感じがして白けてしまったので早々に立ち去ることにする。公園の野鳥たちも賑やかになってきた。
じき夜も明ける。
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