第19話 揺
不動産で働いていた私は営業で外回りをしていた時のことです。
都内から外れた町でのことでした。
古い築造の家なのですが 空き家になっているのです。
まだ住むにはいい家じゃないのとか思って 中の様子を外からでも伺うことができました。
ここを押さえればいい物件になるだろうと 外から見て「?」と思いました。
一階の和室のふすまの隙間に人影が見えたのです。
座っているのだがなにか変な感じでした。
なんというか座っておじきをしているように見えるのです。
身体を前後にゆらしていて
ゆら…
ゆら…
何度も揺れ続けて
ゾクッ
それをみていたらなにか 背筋がゾクッと感じました。
でも揺れている影が気になってしかたなくずっと見ていると 影の動きが少し激しく揺れはじめたのです。
そのうち髪も次第に波打って激しくなり、女性であることには気づきました。
遠くから揺れている影を見ていたので 私はその家の前を通り過ぎようと走ったのです。
でも気になる影にチラと見ると揺れがさらに増していたのです。
よくライブハウスでみる頭を激しくふる人みたいな 目にこびりついたまま帰宅しました。
幽霊なのか人なのかはわかりませんでしたが
後日。その家に入居する人が現れたのですが。
すぐにやめたらしいのです
そんな感じで何人か住んではやめるの繰り返し
あの家にはなにがあるんでしょうね
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます