第11話 影
私宛に来たメール内容をそのまま載せようと思う。
この話は、恐怖の極まりなほどな内容だった。
それは2年前の頃の話です。
当時、真夏でもあり心霊ブームでもあったのですが
昔からの友達と夜遅く心霊スポットへと行ったときのです。
そこは福岡のとある心霊スポット。
そのトンネルの中には、車にひかれてなくなった女性の霊が
今でもさまよいつづけているという。
そんな迷信を信じながらも車で向かいました。
トンネルに入る前にちょうど駐車場があったのでそこで停車し、中にはいることにしました。
さすが、夜中のトンネルも昼間とちがい、変に寒い感じがしました。
懐中電灯を照らしながらも前に進んで行くととくに変わった事もなく
結局なにもなかったのです。
引き返してもどることにしました。
車にたどり着くやいなや友達が一人気付いたのです。
「あれ??おれらって4人だよなあ・・・・」
「そうだよ!!それがどーしたんだよ」
気付くと3人しかいないのです。
まさかまだトンネルにいるのではと思い
これ以上歩いていくことは抵抗があったので車でもう一度トンネルに向かいました。
車のライトを点けて暗いトンネルの中を静かに運転しながら周りをさがしました。
それでも見つからない友達はたぶんこの先、抜けたところにいるのだろうと
思いました
しかし、トンネルをぬけてもいません。
プルル・・・・・
突然、携帯を忘れていった彼の電話がなったのです
「もしもし?」
彼「今、通り過ぎただろ・・・・」
「探しまわったんだぜ、今、トンネル抜けたところにいるから早くきなよ」
そう言い残し。電話を切りました
それから何時間でしょうか
時計を見るともう夜中の3時
2時間ぐらいは待っていたと思います
こんだけ待たせるのはなにかおかしいと思い、車のうしろを伺いました。
ただ、真っ暗に広がるトンネルだけが見えるだけ
プルル・・・・
また電話がかかってきたのです
「ああ!!見えた!!あの車だろ!!もうすぐつくから」
また彼からでした
そのとき、車に乗っている一人がいいました。
「ちょっと!待って!あいつ携帯わすれていったんだろ?じゃあどうやって電話してるんだ?」
え!?
いっせいにみんなの顔が青白くなりました
おそるおそるウシロをふりむくとこっちに走ってくる影がみえました
まだ電話を切ってなかったので
「もうちょっとでつく」
と言ってるのだが
せまってくる影は車を目掛けて走ってくる。
電話で話している友達は息ひとつも切らしていない
そして、電話が突然きれました
後ろを全員でみているとどんどん近づいてくるのです
まるで、追いかけてくるかのような必死な走り方で
ドン!!!!!
突然、車のうしろになにかがぶつかったような音が
それを見ると、友達ではないことははっきりわかりました
ただ黒い影としかわかりません
車の中をのぞきこむその影は異常に瞳孔が開ききった目だけははっきりとみえていたのです。
どんどん!!!!どんどん!!!
車を叩く音!
そして
「ぶおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーーー」
「ノゼロオオオオオオオオオ・・・・・・・」
ドン!!!!
ドン!!!!
ドンドンドンドン!!!!!!
車が揺れているのです。
「うわーーーーーーーーーーーーー」
あまりの恐ろしさに車を発進させました。
車の後ろを観ているとその影は必死に追いかけようとしているのですが
そのうち、その影は消えていきました
そして峠を越えて、街中へとついたのですが
近くの民宿で宿をとり、朝、夜に置き忘れていった友達の家族に電話をしました。
聞けば道を逆方向へ歩いていったそうで、近くの民家で泊まっていたのだと。
かわいそうなことをしたなあと思っていました。
その後、その彼は次の日に電車にはねられて亡くなったのです。
あの影となにか関係があるのかはいまだもってわかっていません。
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