第2話

私は、一つ思った。


 「ねぇ、おに、、、はる」


「どうしたの、お母さん?」


「よいしょ」


私は、小さい姿のお兄ちゃんを持って、その瞳を覗いた。


 やっぱり、私お母さんになってる??


 「あー、お兄ちゃんずるいー!!私も!私も!」


 じゃあ、やっぱりこっちは小さい私か、、、


ーーーー

 それから、医者が入って来て、私が生還出来たのは奇跡のようだものだと話をして貰った。そして、記憶に障害が残ること以外は、1週間後に退院が出来るほどに快復しているようだ。


 お父さん、、、夫からメールが来た。

 そこには、心配と退院出来ることのおめでとうメッセージが来ていた。そういえば、私がお母さんになった日、本当はあの日お母さんが亡くなった日だった。


ーーーーーーー

 今の状態を目の前に、抱きついて、眠っている兄妹を見る。主に兄を

 これは、私にやり直せと言うお母さんからのメッセージなのかな。


 「お母さん、、、」

寝言で兄は呟いている。


 そんな兄を見て心の底から涙が溢れ出ていた。

 私の一番知っているお兄ちゃんを見て思い出してしまう。


 ごめん、お兄ちゃん。本当は謝りに行きたんだけど、、、


 「雪音」

私が同じ過ちを繰り返さないように、こっちの兄を守らせて

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