第2話 春陽の朝

朝ご飯を食べていると、悲鳴と怒気の混じった叫び声が隣の家から聞こえた。

「バレたな」

すぐにそう思った。

毎年のことだが、早苗は宿題をやるつもりがない。

早苗ママはそれを分かっているから、大体このくらいの時期に、早苗の綺麗な宿題を発見する様にしているらしい。

分かっていても悲鳴が出てしまうのは、年々宿題への態度が悪化しているからだろう。

一年の頃は見つからないようベッドの下に隠すとかしてたのに、去年は堂々と机の上に放ってあった。

今年はきっとランドセルに入ったまま、手紙と一緒に放置とかだね。

なんと早苗ママの気の毒なことか。

今回はさすがに宿題終わるまで遊ばせてもらえないかな。

ご飯を食べ終わった僕は、宿題をカバンに詰めた。

遊びはダメでも今年も一緒に宿題するくらいは許してくれるだろう。

反省なんて早苗の機能にはないからね。

誰かが見張っていなければサボるだろう。


「毎年毎年世話が焼けるなぁ」


今年は宿題でどう問題を起こすのか楽しみだ。

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課題と少女とそれから僕と 灰雪あられ @haiyukiarare

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