2.ちょっとリバースしてもいいかな?



我は料理の一口目を口に入れてから頭が真っ白になった。

何コレ?予想通り不味い。

ペペロンチーノを食べているはずなのにマンドラゴラとか言うキノコが絡み合って酷い味だの。

ちょっとリバースしても良いか?

我は席を立って執事に告げた。



「我はもうお腹いっぱいであるぞ、すまぬがもう片しておくれ」



我はなるべく傷つかぬように言葉を選んだ。

我だって『不味い』と言われれば傷つくのである。

我の言葉に執事はいきなり泣き始めた。

アレクシス、お前の執事大丈夫か?



「すみません、坊っちゃん。坊っちゃんが様子が変わられたので少し試していました。昔の坊っちゃんなら今頃皿を投げ出していたのに一口食べているだなんて...このイーサン、感動です」



え?ワザと我に不味いもの食べさせてたのか?

この世は悪でできておるのう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る