第4話

眠い。スライムとの戦闘の疲れもあって眠気がいつもより強い。


 青が起き、移動することにした。

 妹の空は俺が背負っている。出来る限り子どもの体力がある内に移動したい。


 

 そして、国を見つけた。一気に異世界感を感じる。


 俺と青はハイタッチをした。青は後で照れていた。

 一旦、空を下ろして起きるまで待った。空ってかなり睡眠長いな。


 「お前達、良い服を来てるな。おい通行許可証はあるのか?」

 お決まりー!だがピンチ。


 子ども達二人は怯えまくっている。


 「あ、すいません忘れました。」


「なら、通すことは出来ないな。」


「でしたら、この服で代わりにねぇ、そのねぇ。」

 俺は上着を一つ脱ぎ、門番に交渉するよう頼む。


 「良いだろう。」


ザルだな、オイ


ーーーーーーーーー

 

 「おーーー!!」

やばい、思わず声が出てしまった。

 漫画で見るような店が並んでいる。歩いている人もまさに少しボロく色も薄い昔の服だと感じる。


 テンションが上がる俺に対して、子ども二人は怯えた様子だ。


 「青、空、とりあえず誘拐とかされないように離れないでね。」


「ゆ、誘拐いやだ、絶対嫌だ!」

空がとても怯えている。まるで誘拐されたことを思い出すように、


 「大丈夫だよ。空、誘拐されないようにおじさんに離れないようにしようね。」


 信頼度上がったてたな。嬉しい。


 街を見るとやはり日本と違い電気類はなく、古いお店が並んでいる。困ったな、文字が読めない。そして、おそらく金貨とかが無い。どうしよう、さっき服は売ってしまった。これ以上服は投げないし、子どもの服を売るのは絶対やりたく無い。

 

 どうしようかな?


 こんな時こそ、アニメと漫画の異世界知識だ。俺はほぼ転生者みたいんなもんだ。つか転生者じゃね?

 

 転生者の言えば文化を伝える系のアニメや漫画ならオセロやトランプを作ったり、新しい料理を開発したりするんだよな。何かもっとこんな時に使える話はないだろうか??


  話?そうだ!!


 「空、青しっかり俺の後ろに居てね。」


そして、俺は壁に着き、大きく息を呑む。


 「今からタッツーの面白!勇者ストーリーの始まりだよ!」


 街にいる人は、俺の大きな声に耳を傾けた。


そして、俺が話をすると次々と人が集まって来た。


 「続きを聞きたい人は銀貨一枚!」


そして、ポロンっと銀貨を出してくれた。

 ずけぇー本物だ!!


 俺の話まんまパクリは繁盛した。

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