第3話


 「ねぇ、青、空」


「・・・」

妹の空は青の後ろに隠れて無言になっている。


 「・・・なに?」


「俺と一緒に来ないか?」


「え・・・その、」


「あぉ怖いよ。」


「でも、・・・おじさん助けてくれたし、このままだと、どっちみち生き残れないよ。」

しっかり判断出来るの偉いね。


 「わかったよぉ、」


「よし!一緒に行こうか!」


それから俺と子ども達と一緒に食べる物川や、街がないか歩いた。途中でスライムが出たがさっきと同じように倒した


 子ども達はお腹を空かしている。

 この世界に来る前に嫌な程飲んだからなんとかなっている。


 そういえばチャックの中に非常食の箱が一つあったな。


 「二人ともこれ食べて。」


「え・・あの、おじさんの分は?」

青、俺の心配して偉いな。


 「大丈夫だ。実は俺はもうこっそり食べた。」


「でも。」

 青は遠慮して食べない。妹の空も同じだ、怖いんだろうな。


 でも、食べないと生きていけないし、やるしかない。

 大きい音だと周りに気付かれるので怖い声で、

 「食べないと生きていけないでしょうが!!残さず食べろ!」


 二人はビックリして泣きながら食べた。


 絶対、2度としない。


 

 今日はここで休むことにした。


 空は俺と離れた距離で寝ている。


 青は眠れないようだ。


 「あの、おじさん。」


 「タッツーと呼んで。」


「・たった」

嫌より、怖そうな顔をしている。


 「おじさんでいいや。それでどうしたの?」


「助けてくれて、ご飯をくれてありがとう。」

 子どもが頭を下げている。


「ははぁ、いいんだよ。大人の役目だしそんなの。」

 

「でも、なにもお返し出来ない。」

 不満そうな顔をしている。もしかしたら、恩を受けるとその後罰を受けさられたりしていたのかも


 「なら、大人になったら倍して返してくれよ。」


  「・・・はい」


 そして、しばらく無言が続く。


 楽しい話とかしたいけど、もう少し俺に慣れてたからの方が良さそうだ。それに青も眠そうだ。


 「おじさんは寝ないんですか?」


「大人は夜更かしする生き物だからな。」

 見張りをしないと行けないしな。


 「・・・」

あっ、反応に困ってる。


 「青、スライムから妹を守ろうとして偉かったぞ。」


「・・・え、」

青は動揺している。


 「それに今も、妹を守るために起きてるんだろう。」


「あの・・・その。」


「青が倒れたら空を守れないだし、今日は寝な。」

 俺がいるから怖くて寝れないんだろうけど。


 「はい。」

そして、青は目を閉じる。

 

 青も子どもだから、まだ体が動いているけどその内寝てくれるよな。

 

  やばい、寝ている子ども達見ていると俺も更に眠くなる。


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