主人公は冤罪事件を通じて幼馴染の本当の姿を知る

幼馴染の上辺だけの正義感面の化けの皮を主人公が引っ剥がした、それだけの話。

一見主人公を気遣っている様に見える幼馴染だけれども、実のところは、無理矢理主人公を学校という地獄に連れ出すという配慮に欠けた行動をしたり、安直に主人公を傷付けた人間を許せと無神経な言葉を投げたりとか、結果的には主人公への助けに全くなっていない行動しかしておらず、自覚してか無自覚かまでは分からないが、単に弱い立場に立たされた主人公にテンプレの綺麗事を吐くだけの底の浅い自分の正義感に酔っているだけの短慮な人間、あるいは短慮、鈍感さ故に悪意なく相手を傷つける人間に見える。

挙げ句、いざ主人公と近い状況(冤罪被害としては間接的かつ期間も遥かに短い為)に置かれた際には、自分が主人公へ放った言葉を逆に主人公から返されるも、自身は何も返さず逃げてしまう始末。

幼馴染は善意を持ちながらも浅慮故に悪為を成してしまう様な人間像のサンプル、本作品はそんな人間達へのアンチテーゼの様に感じた。