第2話

俺は桜子との婚約破棄にショックを受けたが、それ以上に自分の両親が桜子の父親に金をせびっていたことに怒りを感じた。


俺は家に帰ると、両親に詰め寄った。


「お前ら、何やってんだよ!」


俺は両親に怒鳴った。


「一郎、どうしたの?」


母親は驚いて聞いた。


「どうしたのって、お前らが桜子の父親に金をせびってたって知ってるんだよ!」


俺は言った。


「えっ? そんなこと……」


父親は言い訳をしようとした。


「嘘つくなよ! 桜子から聞いたんだよ! お前らは桜子との婚約を金儲けの道具にしてたんだろう!」


俺は父親に詰め寄った。


「一郎、落ち着きなさい。私たちはあなたのことを考えて……」


母親はなだめようとした。


「考えてくれてたのかよ! 俺の幸せなんてどうでもいいんだろう! お前らは金の亡者だよ!」


俺は母親にも怒鳴った。


「一郎、そこまで言うな。私たちはあなたの両親だぞ」


父親は権威を振りかざした。


「両親だからって何でも許されると思うなよ。お前らは俺の両親じゃない。お前らは俺の敵だ」


俺は父親に宣言した。


「一郎……」


両親は呆然とした。


「もういい。俺はもうここにいない。俺は自分の力で生きていく。お前らとは二度と関わりたくない」


俺はそう言って、部屋に駆け込んだ。


俺は必要なものだけを荷物に詰めて、家を飛び出した。


俺は自由になった。


俺は家を出てから、しばらく路上で寝泊まりした。


俺は高校にも行かなかった。俺は桜子と同じ学校にいるのが嫌だった。俺は桜子との思い出に苦しんだ。俺は桜子を忘れたかった。


俺はバイトを探したが、なかなか見つからなかった。俺は食べることにも困った。俺は貧乏になった。


俺は自分の人生に絶望した。


そんなある日、俺は偶然にも美少女と出会った。


その日は雨が降っていた。俺は公園のベンチで雨宿りをしていた。俺はずぶ濡れになっていた。俺は風邪をひいていた。


「あら、こんなところで何をしてるの?」


突然、女の声が聞こえた。


俺は声の方を見た。


そこには、黒髪ロングでメガネをかけた美少女が立っていた。彼女は白衣を着て、大きなカバンを持っていた。彼女は俺に笑顔で話しかけてきた。


「えっ?」


俺は驚いて答えた。


「あなた、風邪ひいてるでしょ? 早く病院に行きなさいよ」


彼女は心配そうに言った。


「いや、大丈夫だよ……」


俺は言おうとしたが、咳き込んでしまった。


「やっぱり大丈夫じゃないじゃない。私が連れて行ってあげるわ」


彼女はそう言って、俺の手を引いた。


「えっ? ちょっと待ってよ……」


俺は抵抗したが、彼女の力に敵わなかった。


彼女は俺をカバンの中に押し込んだ。


「えええええ!?」


俺は叫んだが、もう遅かった。






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