第2話 高校生活の幕開け

あれから1年俺は姉が通っていた海声学園に通う事ことにした。姉と同じ学校ならばあの事件の真相を何か掴めるかもしれないという気持ちだけで、入学した。


「それでは皆さん、入学おめでとうございます。これから1年間共に学んでいくクラスメイトたち仲を深めるために自己紹介をしていきたいと思います」


次々と自己紹介が始まって行き、次に俺の番が回ってくる。多くのクラスメイトたちは同じ中学出身の人たちが多かった。


「それでは佐々木さん、お願いします。」


「佐々木優です。日ヶ丘中学から来ました。よろしくお願いします。」


「日ヶ丘ってどこだ?」


「嫌、俺もわからん」


「南の方の中学だった気がするよ」


クラスメイト同士で俺の出身中学のことでこそこそ話しているようだった。わざわざ遠いとこから来たから知らないのはしょうがないと思った。


そこから自己紹介は続いてゆき、クラス写真を撮って今日のところは終了となった。


俺が席を立って帰ろうとした時、クラスメイトから声をかけられた。そのクラスメイトは神崎傑と名乗った。


「今日からクラスメイトだけど、自己紹介を聞いて興味が出てきたから友達になろうぜ!」


別に断る理由もなかったため、コクリと一度頷いた。そこから神崎と帰ることとなり、神崎は俺に質問を投げつけてきた。


「なぁ優、一つ疑問に思っていたんだけどさ、

わざわざ遠いこの学校をなぜ選んだんだ?」


何となくといえば、神崎がさらに質問攻めにしてくるかもしれないと思いそれらしい理由を考えた。


「たまたま父の仕事先が変わり、この辺りに住むことになったんだ。だからそこから1番近い学校を探した結果ここが1番近かったからだな」


「でもこの学校ってかなりの進学校だよな。俺は部活の推薦でどうにか入れたけどよ、優って頭よかったんだな」


「元々勉強は嫌いだったけど、自分の目標を見つけたからな」


「その目標って?」


「それは秘密だ」

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