青春と虚無
ヨナ
第1話 プロローグ
人とはもろい生き物であり、共感を求める生き物でもある。一度砕ければ元には戻らない。精神的苦痛、身体的苦痛など、この中にも多くの苦痛は存在する。人を批判すれば、それが連動するように、
拡散され最悪の場合人を死に至らしめることもままならない。ならどうすればいい?どうすればよかったか?答えはただ一つ自分自身で変えてゆくしかない。
「うるさいのよ!なぜあなたはお姉ちゃんのようにできないの!なぜこんなこともできないの!」
「優には失望したよ。お前はうちの子では無い」
リビング全体に罵声が響き渡る。机に置いてあったテスト用紙はぐちゃぐちゃになっており、自分の気持ちをのぞいてるようだった。
「ごめなさ…」
「お父さんとお母さんもそこまでいう必要なんてある!優は優なりのいいところもあるし、なぜ他人と比べようとするの?」
俺の言葉が、かき消されるように姉の陽奈が庇ってくれて父と母に対して鋭い目を向けていた。
「優あっちにいって一緒にゲームしない?」
「うん…」
姉の陽奈は幼い頃から俺の事を第一に考えてくれて、一緒にいるだけで安心できて俺が生きるために大切な人だった。
ところが、
俺が中学3年のころ学校と女優の仕事をしていた姉は仕事が終わっても帰ってこなかった。他殺されたと知ったのは翌日のことだった。
なぜ殺された。なぜだ。なぜだ。なぜだ。誰が、何のために!見つけ出す。見つけ出す。そして
「復讐だ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます