『骨折り得』/第6回のお題「折る」
「骨が折れてるかも。今すぐ来て!」
幼馴染みから電話があった。
穏やかな彼からはDVが想像できないが、見た目だけでは判断できない。
人間には二面性……いや、多面性がある。
引越しを手伝った、同棲開始日以来の訪問。
インテリアは彼女の趣味全開で、男性が住んでいる気配さえ感じない。
どうやら軽い打撲のようだ。大袈裟に騒ぐところがある子だから、想定内。
「誤ってぶつかってしまっただけなんです」
痴話喧嘩のはずみか……。
ふと見ると、脚を折られた椅子が目に入った。
あぁ、物に当たるタイプか。立派なDV野郎じゃないか。
彼女の幸せが俺の幸せ。
そそっかしくて怪我が絶えない君のために整形外科医になった俺のところへおいで。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます